元に戻れたら...。

45 (剛典 side) ページ45

直己に呼ばれ病室を出る4人。


直己に連れられナースステーションへ向かう。



己「あのーすみません。」




看護師(以下Ns)「...あっ、主治医を呼ぶので少しお待ちください。」




己「ありがとうございます。」



待合室で待つ4人と直己。

落胆がすごく、誰1人話そうとしない。




Ns「お待たせしました。こちらへどうぞ。」





個室に案内され座る。





主治医(以下Dr)「どうも。あの子の主治医です。えっと、あの子との関係は？」




敬「...家族です。俺長男です。」




Dr「そーですか...

道で倒れているのを歩行者が発見し1 1 0番通報し、

意識がないということで救急要請。

そしてこの病院に夜中2時頃に運ばれてきました。」





4人「...。」




Dr「検査をしたところ、脳のMRIまで撮りましたがこれといって異常はなく、

採血結果からかなりの脱水症状であるだけでした。

...本日7時頃に目を覚まされましたが...記憶を失っています。

自分の名前も覚えておりません。」




剛「えっ？でも検査上問題ないんですよね？」




Dr.「異常はみられませんでした。
原因解明は難しく...いろいろと調べてはいるんですが...。」




敬「そんな...。」




剛「...。A...。」




Dr「一刻も早く記憶を取り戻せたらいいのですが...

今は何も出来ない状態です。

......もしもし。はい。わかった今行く。

...失礼。ちょっと急変のようなので、私はこれで。」


主治医の電話が鳴り部屋から出て行った。

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