すぐそばに君はいた −1−

049 慎side ページ49

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会議室に着くと、


既にHIROさんやスタッフさんが居た。



大丈夫か？って話しかけて、


さっき止まったはずのAさんの涙がまた流れた。




「…すみません…。」



HIRO「とりあえず、みんな座って。」



RMPG「「「はい。」」」





ゆっくりでいいから、何があったか教えて？


ってHIROさんに言われて、


泣きながらも話し始めたAさん。




みんながAさんを心配そうに見ていた。




「…昼、頃…寮を出て…駅まで、
ある、歩く途中…で………話しかけ、られて…
ありがとうございますって、握手…して…
…渋谷で買い物、してたら、その人……
はぁはぁ……が……」


陸「A。ゆっくり呼吸して。」


「……。」




呼吸が徐々に荒くなってきたAに


陸さんが声をかけた。




健太「大丈夫？」


「…ん。」


陣「ゆっくりでええから。落ち着いて。なっ？」




話している間、


健太さんがずっと背中を摩ってあげてた。




呼吸を整えようとしていたAさんが、


気持ち悪い…っとボソッと呟いた。




明らかに顔色がさっきより悪くなっていた。




樹「水飲む？」


「いい………吐きそう…。」




机に突っ伏したAさんを見て、


昂秀が近くにあったゴミ箱を持って近づいて


隣に座る樹さんに渡した。




樹「吐く？」


「…やだ。」


樹「ん？」


「…吐きたくない。」


樹「ふっ。わかった。」




吐きたくなったら言ってねって


樹さんが声をかけると頷いたAさん。




HIRO「今日はやめようか。」


「いや、このまま話してもいいですか？
頭上げると気持ち悪いです。」


HIRO「いいけど、無理はしなくていいから。」


「大丈夫です。」




突っ伏したまま話を再開したAさん。



無理しなくていいのに…。




「…渋谷に、買い物に行ったら…居たんです。
こっち見てて…でも渋谷は電車、すぐだから……」




突っ伏したまま、ゆっくりと話すのを


メンバーもHIROさんも何も話さず聞いていた。

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