信じてもいいですか？ [１]

030 ページ30

.


何となく、見たことを伝えないといけない気がして

樹くんにLINEをした。



送信するとすぐに既読になったから

返信がくるかな？なんて思ってたけど

一向に来なかった。



きっと忙しいんだろうな。


見たという報告だけだから、

別に返信がなくてもいいし。



シャワーを浴びて

リビングに置いてある携帯を手に取った。



「…。」



返信なしか…。




って別に返信がなくてもいいってば。


なんで悲しい気持ちになってるの。


落ち着いて自分！


ただ見たよって伝えただけなんだから。




明日、夜勤だからテレビ見ながらのんびりしていた。



0時を過ぎて、

そろそろ寝ようかなってベッドに横になった。



携帯がブブッと振動して液晶が明るくなった。



樹 “ 明日家行ってもいい？ ”




こりゃまたぶっ飛んだLINEだこと。



私の送ったLINEに関しては一切触れないのね。



“ 明日夜勤だから無理 ”


樹 “ じゃあ今から行ってもいい？ ”




今から？


携帯の時計を見ると0時30分だった。




“ 無理！ ”



諦めたのか既読になったけど返信がなかった。



だいたい、この時間に

家に行ってもいいって聞くとかおかしいから。



無理に決まってるじゃん！



看護師も不規則な生活してるけど、

こんな遅くに人の家に行こーなんて思わないよ。



携帯をベッドにポンっと置いて布団を掛けた。



「……。」




LINE…冷たかったかな…。


無理って突っぱねて…ひどい返信だったなぁ…。


こんな淡白なLINE失礼だよね。



せっかくLINEくれたのに………。




“ ちょっとなら良いよ。 ”




本当にどうかしている。


こんなLINEを送るなんて…私はどうかしている。




じゃあ今から行くねって返信が来た。

031→←029 樹side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す