信じてもいいですか？ [１]

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金曜日、当たり前のように残業して

終わったのが19時30分だった。


このくらいなら全然早い方だ。




Mステ…間に合うかも。




研修医「飯行かない？」


「あぁ…ごめんなさい。今日は無理。」


研修医「なんだよー。」


「ふふっ。また今度で。」


研修医「うん。」


「お疲れ様です。」


研修医「おつかれ。」



テレビを見るがために

仲のいい研修医の誘いを断るとか初めてだ。




いつもなら、二つ返事で行く！って言うのに。





着替えて急いで家に帰った。


変なの。


別に見なくてもいいはずなのに。



何かに取り憑かれたかのように、テレビを付けた。




THE RAMPAGE from EXILE TRIBEと言われて

顔を出した16人。



…多分16人。


多すぎて一人一人を目で追う暇なんてなかった。




「あっ…。」



目で追う暇がないはずなのに…

カメラ目線の樹くんを直ぐに見つけられた。



これが本物だ。


なんて意味わからないことを思って、

テレビを見ていた。





RAMPAGEの曲が始まった。



だから人数多いって…。



画面に映し出される人がパッと変わるから、

どこにいるのか全然わからない。


しかもみんな踊ってるから。


じっとしてよ！なんて理不尽なことを思ったりして。



一瞬、樹くんだけが画面に映し出された。




ドキッとした。



こんなにもカッコいいなんて…。




ズルい…。






私はこんな人と食事を交わしたのか。




私はこんな人にご飯を作ったのか。




私はこんな人に誕生日を祝ってもらえたのか。






見ているとあっという間に終わってしまった。



まだ見ていたかったな…。

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