［普通］って何？ −3−

特別編 1 壱馬side ページ40

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壱馬side



もう少しでAが家に来る。


ただそれだけなのにソワソワしている俺。



北人「壱馬くんっ。笑」


慎「ふふっ。笑」


壱馬「…何？」



ニヤニヤした2人が近づいてきた。



北人「メリークリスマス。笑」


慎「俺らから。笑」


壱馬「……ありがと…。」



北人から渡されたクリスマスカラーの袋。


2人の笑顔が明らかに怪しい…。




受け取ってしまったものの…大丈夫だったのか…。



北人「開けてみて。笑」


壱馬「…。」



開けてみてと言われ、2人の前で袋を開けた。



壱馬「っ！！お、おい！！」


北人「今日必要になると思って。笑」


慎「大事なアイテム。笑」


壱馬「…。」



渡されたのは紛れもなくアレ…。



北人「12個入り。笑」


慎「ご自由にお使いください。笑」


壱馬「…お前らアホだろ…。」



ニヤニヤ笑ってる理由はこれか。



部屋に置いていこうと思ったのに…


インターフォンが鳴った。



父「壱馬ぁー。Aちゃんが来たよー。」



「お邪魔します。」




壱馬「っ！」



Aに見つかったら引かれると思って、

隠すところがなくて慌ててカバンにしまった。


本当は部屋へ置きに行きたかったのに。



クスクス笑う2人。


帰ってきたら絶対シバく。



俺らの前に顔を出したAが

行ける？って首を傾げた。



北人「行こう。もう行っちゃおう。色々と。笑」


慎「行きますよ。壱馬さんは行きます。笑」


壱馬「…お前ら…。」


「ん？」



絶対帰ってきたらシバくからな！


ギロっと睨んでるのにニヤニヤしてる2人。



2人の言ってる意味が

分かっていないAを連れて家を出た。



「なんか北ちゃんたち楽しそうだったね。」


壱馬「ん…うん。行こっ。」


「うん。」



手を差し伸べるとすぐに繋いでくれるA。


少し冷たい小さな手。






クリスマスどこに行きたい？

って聞いたら水族館に行きたいと言ったA。


希望通り水族館に向かった。




「わぁ見て。綺麗！！」


壱馬「うん。」




泳いでる魚たちを見て輝いてるA。


そんな無邪気なAが可愛くて、カメラを向けた。



「ねぇ見て、壱馬っ………今撮ったでしょ。」


壱馬「いや？笑」


「変な顔写したでしょ！」


壱馬「撮ってないって。笑」


「…。」



変な顔は撮ってない。



可愛い顔を撮っただけだよ。

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