［普通］って何？ −3−

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壱馬「口真っ赤だよ。笑」


「そうなんだよね。辛いのは全然平気なのに、
口の周りだけは赤くなるんだよねー。」


壱馬「ふふっ。」




激辛料理を食べると、

汗も出ないし顔が赤くなるとかもないのに、

唇だけが少し腫れて赤くなる。



いつもの事で気にならないけど、

壱馬くんに見られると

少し恥ずかしい気持ちになるなぁ。




「今日はありがとね。」


壱馬「うん。こちらこそ。」




麻婆豆腐を食べ終え店を出た。


会えたことも嬉しいし、

食べたかった麻婆豆腐も食べれて尚嬉しい。



壱馬「まだ時間ある？」


「うん。大丈夫だよ。」



まだ門限まで時間はある。


壱馬くんともう少し居たいと思ってたから嬉しい。



壱馬くんも同じ気持ちだったらいいのに。





近くの公園のベンチに座った。


激辛料理を食べたあとだから風が心地いい。



壱馬「それ付けてるんだね。」


「ん？あーこれ？可愛いよね。」


壱馬「…。」



家を出る時に壱馬くんにもらった狼のぬいぐるみ。


カバンについているぬいぐるみを触って

可愛いよねって言った。



「あっ！これ、みんな犬って言ってた。」


壱馬「ほらね？Aちゃんだけだよ？
一発で狼って言ったの。」


「えぇ？これは狼だよ。うん。狼。」


壱馬「ふっ。」




壱馬くんの笑顔…優しい笑顔。



やっぱり好きだなぁ…。



「…。」


壱馬「…。」


風で木々が揺れて、綺麗な音色を奏でている。


癒される音だなー。



壱馬「今日、迷惑だった？」


「えっ！！」


壱馬「いや……いきなり学校まで行ったから。」


「ううん。全然。迷惑じゃないよ。嬉しかった。」


壱馬「…そっ。」


「まぁもちろんびっくりしたけど。LINEも。」


壱馬「ふっ。だってAちゃんが
言ったんじゃん。」


「何を？」


壱馬「俺が会いたいって思ったら会えるって。」


「えっ？そんなこと言ったっけ？」


壱馬「言ったよ！」


「えぇ覚えてない。」




壱馬「……だから、会いたいってLINEした。」



「…うん。」




恥ずかしくて壱馬くんから目線を逸らした。



胸がドキドキしてる…。

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