［普通］って何？ −2−

93 壱馬side ページ43

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翔平と別れて1人家への道を歩いた。



壱馬「はぁ…。」




家に帰ると北人が夕食を作ってくれていた。


と言ってもスーパーでお惣菜を買ってきてるところが

Aちゃんとは違うなぁ

なんて比べちゃいけないんだけど比べてしまう。




北人と2人で夕食を食べた。



北人「今日も帰ってこないのかな…。」


壱馬「…。」


北人「LINEも既読にならないし…。」


壱馬「…。」



反省はしてる。


言い過ぎたし自分勝手だったってことは認める。



でも…



北人「帰ってきてほしくない？」


壱馬「えっ……。」


北人「俺は帰ってきてほしいなぁ。
毎日ご飯作るの大変だもん。」


壱馬「お前…苦笑」


北人「冗談。でもAちゃん居ないと
しっくり来ないんだよね。」


壱馬「…。」




わかってるよ。


分かってるけど…。



北人「男に危機感無さすぎって
言ってたけど、何でか知ってる？」


壱馬「はっ？」


北人「双子の兄の樹くんに
べったりだったのもあるし、
女子校だったってのもある。
あの子の周りの男って樹くんの友達くらいで、
あと家庭教師か。
やましい事を考えて近寄るような男は
存在しなかったみたい。」


壱馬「…。」


北人「男女って区別する必要が今までなかったから、
俺らに対しても危機感がない。」


壱馬「どういう意味？」


北人「まぁ簡単に言えば、
男を異性として見たことがないから、
危機感すら覚えないってこと。」


壱馬「…。」




あいつバカなの？



ありえなく無い？




北人「でも壱馬くんだけは違うんだよねー。」


壱馬「はっ？」



俺だけは違う？



まぁあいつ俺を嫌ってたから

そりゃ北人とは違うだろうけど。

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