［普通］って何？ −2−

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「本当にごめんね。」


遥香「もー何回目？大丈夫だって。」


「うん…。」




夜に遥香さんの家に押しかけた。


嫌な顔せずに

家の中に入れてくれた遥香さんのお祖母さん。


遥香さんも一人暮らしは認められず、

お祖母さんの家に一緒に住んでいる。



だからお邪魔しては行けない家ではあったけど…

他に行くあてもなく

…遥香さんを頼るしか無かった。



遥香「でも珍しいね。
Aさんがムキになるなんて。」


「…うん。」


遥香「私の知ってるAさんなら、
家なんて飛び出してこないと思うなぁー。」


「…そうだよね。」



何でムキになっちゃったんだろう。



家出なんて…行動に移した私ですら驚いてるよ。



「…でもなんか分かんないけど…
壱馬くんには、なんか違うというか…なんか…
上手く言葉に言い表せないけど…その…。」


遥香「私はいい傾向だと思うけど？」


「えっ？」


遥香「やっと樹くん以外に
素を出せる人が現れたってことじゃない？」


「…そうなのかなぁ？」


遥香「いい事じゃん！」


「でも喧嘩したら意味ないじゃん…。」


遥香「喧嘩したら仲直りしたらいい。」


「…。」


遥香「まっ、喧嘩したことないAさんには
仲直りって言うのが難しいのか。」



「……うん。」



どうやって仲直りをしたらいいのか分からないし…

もうあんなふうに言い合いになったら、

修復は不可能だと思う。



謝ったてもう許してもらえないかもしれない。



遥香「ふふっ。」


「ん？」



いきなり私の顔を見て笑った遥香さん。



訳が分からず首を傾げると、また笑われた。

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