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有剣「ふっ。取りに行く?」
「ううん。学校で読むからいい。
小田島くんといる時は読まないし。」
有剣「…俺、邪魔?」
「邪魔なんて一度も思ったことないよ。」
有剣「…。」
「本はいつでも読めるけど、
小田島くんと話せるのは今しか出来ないでしょ?」
Aちゃんの優しい言葉が
俺の不安をすーっと無くしてくれる。
有剣「……クレープ好き?」
「えっ?いきなりだね。」
有剣「…。」
「うん。クレープ好きだよ。」
有剣「近くにクレープ屋が
出来たらしいんだけど、行かない?」
いきなりすぎただろうか…。
えぇ…って少し悩んでいるAちゃん。
嫌だったかな…。
「………いいよ。」
有剣「無理しなくていいよ。」
「ううん。違うの。最近太っちゃったから、
どうしようかなって思ったんだけどね、」
有剣「はっ?笑」
「甘いものには目がないんだよね。
クレープ食べたい!ふふっ。笑」
この華奢な体型で太った?
もう少し太ってもいいくらい細いのに。
有剣「じゃー行きますか。」
「うん。」
初めてだ。
Aちゃんとこうやって並んで歩くなんて。
有剣「…あっ。」
前からサバカンと仲間複数が歩いていた。
サバカン「小田島さんっ!!」
サバカンが俺に気づいて足早に俺の前にやってきた。
他の奴らも近づいてきた。
《うっす!!》
目の前に立ち止まってみんなが
一斉に頭を下げて挨拶をしてきた。
有剣「やめろ。」
今はやめろ。
Aちゃんが怯えるだろ。
「うっす。」
有剣「はぁ?笑」
サバカン「えっ……。」
サバカンの隣でAちゃんが
みんなの姿勢を真似して挨拶をしてきた。
「ふふっ。」
サバカン「や、やめてください!!
遊びじゃないんですから!!」
「すみませーん。笑」
有剣「ふっ。笑」
明らかに嫌な顔をしたサバカンに
へへっと笑って誤魔化したAちゃん。
有剣「行こっ。」
「うん。」
サバカンの肩をポンポンと叩いて、
Aちゃんと歩き出した。
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うに - 今更ながら読ませていただきました…笑 みんなの特徴捉えてて最高です!!轟くんがもう最高ですね、面白い小説をありがとうございます!! (7月23日 17時) (レス) @page18 id: 67c9f38a7a (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - すっごい面白かったです! 今度は小田島くん落ちのを書いていただけると嬉しいなぁ (2021年12月15日 2時) (レス) @page45 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
さ??♀?(プロフ) - Megさん» 読みました。最高。妹居るとか萌えますねんふふ (2021年8月13日 6時) (レス) id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - さ??♀?さん» コメントありがとうございます。もし良かったら、非表示にしていた続きを数日だけ公開するので、読んでみてください。お気に召すかはわかりませんが汗 (2021年8月13日 0時) (レス) id: 9ec0205a78 (このIDを非表示/違反報告)
さ??♀?(プロフ) - やばいです。めっちゃ感動して一気に読みました。三時に寝ました。寝不足です笑。轟の時々の甘さがもう最高。何回も思い出してにやけてしまいます。 (2021年8月11日 11時) (レス) id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Meg | 作成日時:2020年9月9日 20時