鬼邪高校に平和が！？【2】

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佐智雄「怪我は無いのか？」


「うん。この通り！無傷ぅー！」


佐智雄「ふっ。お前が怪我したらあいつ悲しむぞ。」


「悲しんでくれるかなぁ？」


佐智雄「当たり前だ。昨日あいつのことまた振ったらしいじゃねーか。」


「ははっ…苦笑」


佐智雄「落ち込んでたぞ。」


「またサバカンに冷たい目で見られるわ。笑」


佐智雄「ふっ。だな。笑」



昨日Aと会うんだ。用があるって連絡があって。

って喜んでいたのに、


今日学校で会ったら、

この有剣様を振るなんてあいつ見る目ないよなー

って落ち込んでた。


まぁいつも通りヘラヘラ笑ってたけど。



「唯ちゃん。」


唯「何？」


「どんなにウザい兄だろうと、」

佐智雄「おい！」


「唯ちゃんを大切に思ってくれる素敵な兄は佐智雄しかいない。」


唯「……。」


「生きてるからこそわがままも言うし甘える。でも隣にいてくれること、父親のように唯ちゃんを心配してくれる佐智雄のこと、絶対大切にしてね。」


唯「…。」


「じゃ、バイバイ。あっ、みんなによろしくねー。」


佐智雄「……あぁ。」




兄を無くしたAだから言える事。


唯に響けばいいけどな。



Aが1人帰って行くのを見送った。



佐智雄「帰るぞ。」


唯の手首を掴んで歩き出した。



唯「離してよ、お兄ちゃん。」


佐智雄「……。」



そう言いながらも怖かったのか、

Aの言葉が響いたのか

振り払おうとせず着いてきた唯。




なぁA。1人で抱え込むなよ。


元気そうで何よりだ。

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