ただいまを待ってる。

45 愁平side ページ45

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「何飲む？お茶？コーヒー？ビール？」


愁平「りんごジュース。笑」


「ふふっ。あるよ？笑」


愁平「ほんとに？笑」




冷蔵庫から、ほらってペットボトルの


りんごジュースを取り出したA。



変わってないなぁ…。




「はい。お茶ね。」


愁平「ん。Aは？
りんごジュースじゃないの？笑」


「今はお茶の気分。大人になったから。笑」


愁平「へぇー。笑」




まるで毎日会っていたかのように、自然に話せる。



会えなかった10年の時が、嘘のようだ。




愁平「てか、知らない電話番号
出るようになったんだね。笑」


「いや？普段は出ないよ。
今日掛かってくる知らない電話番号や非通知は、
愁平だろうなって予想してたから。」


愁平「非通知で電話しねーよ！笑」


「ふふっ。一応？有名人だから。」


愁平「一応？」


「うん。私の中では、愁平も隆も大輝も…
有名人だって認めてないから。笑」


愁平「ふふっ。そっか。笑」


「今回は、また今度じゃなかったね。」


愁平「えっ？」


「家にいるのに…。」


愁平「あー。昔の話ね。そりゃね。
でもあの時、本当は来てほしかったんだよ。
1日でも早く仲良くなりたくて。」


「ふふっ。すみませんでした。笑」




昔は…登録してない俺の電話には出なかった。



ライブ終わり、打ち上げしようとしたら


既に家に帰ってたA。


さすがに帰宅した子を戻っておいでなんて言えず…


にっしーたちと打ち上げをした。



懐かしい…。



大人になったなぁ…俺ら。







愁平「あのさ、」


「ん？」


愁平「今日、来てくれたってことは…
待っててくれたって思っていいの？」





何よりも聞きたかったこと。



まだこんな俺を好きでいてくれているのか…。

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