if【ONE PIECE】chapter2 (ページ22)

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episode36 ページ22

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吸っていた煙草を山賊の1人の額に押し当てたのを一発目に、愛銃で引き金を引かずにベックマンは次々に倒して行った

最後の1人をなぎ倒し、新しい煙草に火をつけて銃口をリーダーの男に向ける

｢うぬぼれるなよ山賊…！ウチと1戦やりたきゃ軍艦でも引っ張ってくるんだな｣

｢…つえぇ…｣

｢凄い…｣

ベックマンのあまりの強さにルフィも私も圧倒される

｢……や！！待てよ、仕掛けてきたのはこのガキだぜ｣

1人残された男は絶体絶命だろう、この状況をどうにか逃げ切りたい様子だ

｢どの道賞金首だろう｣

｢……ちっ！｣

切羽詰まった男は懐から何かを取り出し、地面へと打ち付けるともくもくと煙が辺りを立ちこめた

｢！？煙幕だ！！！｣

(うっ…視界が！待って…ルフィ！！)

｢来いガキ！！｣

｢うわっ！！くそ！！はなせ！はなせぇ！！｣

この後の流れがわかる私は慌てて近くにいたはずのルフィの安否を確認する

｢ルフィ！！｣

煙が晴れる頃には案の定山賊に連れ去られていた

｢し！し！しまった！！油断してた！！ルフィが！！どうしよう皆！！｣

｢うろたえんじゃねぇ！！お頭この野郎っ！！皆で探しゃあすぐ見つかる！！｣

先程の威圧はどこに消えたのか、うろたえるシャンクスをルウが一喝する

｢…ったくこの人は…｣

ベックマンもやれやれといった様子だ

一方村長は魂が抜けるんじゃないかというような状態で困惑している

マキノも今にも泣きそうだ

｢いくら山賊でも人の足、そこまで遠くには行けないはずだよ！私とシャンクスはあっちへ行く！皆手分けして探そう！！｣

私はそう言ってシャンクスの左腕を引っ張りながら走る

(この腕が…この後…)

全てを知る私なら、未来を変えることだって出来るかもしれない

(でも……それじゃ意味ないんだ！！)

あの出来事があったからこそ、未来のルフィがいる

ちょっと複雑だけど、原作を大きく変えることなんてしたくない

｢私が…導くよ｣

隣で走るシャンクスに聞こえるか聞こえないかの声で呟く

｢…A？｣

｢シャンクス！私はあっちに行ってみるから、そっちよろしく！！｣

私の先程の呟きが聞こえたのか不思議に思ったであろうシャンクスの呼ぶ声を遮るように私は原作と別方向の道へ行き、彼をルフィの元へと促す

｢わかった｣と返事をして真っ直ぐ海の方へと向かった彼の背をこっそり見送って、私は1人祈った

｢シャンクス…ルフィを、お願い…｣

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