if【ONE PIECE】chapter2 (ページ3)

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episode17 ページ3

他に連れてこられた人達はおそらく私達がいた街の人間ではないようだ

首にあの爆弾付き鎖がついている

ちなみに私と母の分の鎖は切らしててマリージョアまでは普通の鎖

それは不幸中の幸いである

逃げる際にアレがあっては困るからだ

｢さてお前達、あれを｣

側近が持ってきたのは怪しい薬や木の実等

その中に気になる物があった

(宝箱…？)

小さめの宝箱が天竜人の手に渡る

｢今回はどんな面白い物が見れるかえ〜｣

開けられた宝箱に入っていた物はこの世界に生まれてから意外と今まで見ていなかった、“海の秘宝”

(あれが…！)

“悪魔の実”

それを食べると何かの能力者になり、海に嫌われ、一生泳げなくなるという実

闇の世界では億単位で取り引きされる程の物だ

天竜人が持っている悪魔の実は青くウェーブのかかった見た目異物な実

つまりこの中の誰かが今からこれを食べさせられるという事なんだろう

(余興って事か…)

人を何だと思っているんだ

泳げなくなるのは正直きつい

船がなければ最悪泳がなければならない

できれば避けたいが…

｢お前｣

顔を上げると私の目の前にそれを持った天竜人

｢お前が食うえ｣

｢っっ…！｣

よりによって…！

｢待って！私が代わりに…！｣

母が庇うがそれを聞く相手ではない

｢…はい｣

｢！A！！｣

腹を括るしかない

むしろこれはチャンス

戦闘向きの能力なら今すぐにでもこいつら皆抹殺して母と逃げれる

私は少し震えながら恐る恐るその実にかぶりつく

｢うっ…｣

なんなのこの何とも言えない例えきれない不味さは！！！

｢(ごくん｣

吐き出してしまいそうになるのを堪え、飲み込んだ

…

しん、と周囲の皆全員静まる

しかし

｢…何も起きない｣

体は何ともない

｢…これも偽物だえ〜つまんないえ〜〜｣

は？偽物？

(確かにすこぶる不味かったんですけど！！)

今まであんな味食べたことないし！！！

でも天竜人はもう飽きた、と言わんばかりに他の薬を手にかけ、他の人に使ったりして遊んでいた

｢何だったんだろ…｣

｢A…本当に大丈夫？｣

母は幸いこの実験(余興)にうまく逃げきれているようだ

｢だ、大丈夫…と思う｣

本当に何も起きない

ゴムみたいにのびたり火がでてきたり動物になったり等反応は一向に現れない

(本当に偽物なんだろうか)

まあ好都合だけど

結局そのまま余興は終わり、牢に戻された