if【ONE PIECE】chapter2 (ページ11)

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episode25 ページ11

その日の夜

運ばれてきた部屋はそのまま使わせてもらう事となり、ベッドに腰掛けサイドテーブルに丁寧に置かれているバレッタとペンダントを手にとる

｢よかった、壊れてない…｣

大切な家族に貰った花をモチーフにした可愛いバレッタ、そして母が命からがら私に託したスカイブルーの綺麗なペンダント

(それにしても…)

母が死に際に言った一言が頭から離れない

―――か、ぎは、そこに―――

か、ぎ。かぎ。鍵…？

｢何の鍵なんだろう…｣

特に何も仕掛けはないようなのでよくわからない

まさか私がこの世界に生まれた事に何か関係が…？？

｢ーくぁ｣

いろんな考えが浮かぶが疲れが溜まっていたのか欠伸が出て急に睡魔が襲う

｢ひとまず今日は寝ようかな…｣

ベッドに横たわり、目を閉じるとすぐに意識を手放した

―――

窓から溢れる朝日が眩しくて自然と目が覚めた

｢んー…｣

起き上がり背伸びをする

流石に疲労が溜まってたのか、昨晩はぐっすり眠れた気がする

くるっと部屋の中を1周見渡す

昨日と同じ部屋だ

(流石に夢なわけないか)

昨日も同じ事思ったがこれは紛れもない現実なのだ

(もう泣いてなんかいられない)

乗り越えなければならない、でも

(私、また皆と航海なんてしていいのかな…)

きっといつか会う時はくる

その時全て伝えなければいけないだろう

(責められないかな…)

そんな事はきっとされないと願いたいが自分のした選択の後悔と未来への不安で少々ネガティブになる

｢あーー考えても仕方ない！｣

今は今日を生きるために頑張ろう
何ヶ月、いや何年かかろうが私は何も失わないように強くなるんだ

｢とりあえず、マキノさんの所行こう｣

これからしばらくお世話になるのだ。1人で酒場を切り盛りするマキノの手伝いをしたい

｢確かここに…｣

うる覚えで廊下を歩き、扉を開ける

するとマキノが店を開ける準備をしていた

｢あらAちゃん、おはよう｣

｢おはようございます、マキノさん｣

｢ふふ、堅苦しくしなくていいのよ！ここはもう貴方の家なんだから｣

笑顔でそう言うマキノ

(家…か)

ここが私の新しい家

｢あの、マキノさん、これからよろしくおねがいします！｣

｢うん、よろしくねAちゃん！｣

｢あ、何かお手伝い出来ることありますか？｣

｢本当？助かるわ！じゃあこれお願いしていい？｣

｢はい！｣

エドワード・A(もうすぐ7歳)

今日からまた新しい生活が始まります

―――