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ひな 目線

「えぇ嘘…」

ザァア…

テスト初日が終わり下校時間

校舎内に残って勉強はダメなのですぐさま帰ろうと昇降口に靴を履き替えて外に出れば雨

多分少し待てば止むんだろうけど

だとしても…

傘は置いて来てるし折り畳みのやつも教科書重いから持ってきてないし

やらかしたなぁ…

駅まで走っていくしかないかなぁでもそれだと中の教科書濡れるし…袋も持ってないし

どうしよ

「あ、あの宮さん」

「ん?」

誰かに声をかけられて振り向けば他クラスの男の子が居た

「も、もしかして傘忘れたの??」

「え、あ、うん忘れちゃった凄い雨だよね」

「そうなんだ…確か電車通学だよね?よかったら俺も駅まで行くから一緒にい、行きませんか?」

顔を赤くさせて勇気をだして言ってくれたんだろうなぁ

「…ありがとうでもごめんね。友達待ってるからテストお互い頑張ろうね」

バイバイと手を振ってその場から離れる

「…はぁ…」

黒尾だったら良かったのになぁと淡い思いをしながらどう時間を潰そうか悩む

「走るしかないのかな」

「何が?」

「…え?あっ」

声の方を向けばそこに居たのは

「黒尾…」

「テスト初日お疲れ様ひな」

「お、お、お疲れ??」

びっくりした

なんで居るの…

「雨すげぇなひな今から帰り?」

「うん、黒尾は?」

「俺も今から1人で帰る所…Aはわかんない所夜久と一緒に聞きに行った」

「Aちゃんの事待たなくていいの?傘忘れてたりとか…」

「??アイツ置き傘してるし、それに俺と違う選択科目選んでるし昼間だし大丈夫だろ。夜久が駅まで送ってくだろうし何でそんなに心配してるんですかぁ?」

ニヤニヤと言っていきながら顔を見てくる

まって今日そんなに化粧してないから可愛くない…

「んーん、ただ何となく聞いただけじゃあまたあし…「コラコラ待ちなさい」ふえっ」

「駅まで送ってく、ほら早く傘出せいくぞ」

エナメルバッグの中から黒い折り畳み傘を出す

「あ〜大丈夫大丈夫私友達待ってるから…」

「?いつも仲いい子達先に帰っただろ?ひなのクラスホームルームいつも終わるの早いし…」

ギクッ

こういう時だけ鋭いんだから全く

「…えーとその…」

「それにさっき他クラスの男子に絡まれてただろ、俺なら同じ部活だし別におかしくないだろ?」

そういうことじゃないの…

確かにそうだけど

だけど

このまま行くと相合傘して駅まで行くことになるから申し訳ない…

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作者名:まみ吉 | 作成日時:2020年6月29日 10時

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