君への想い3 (ページ38)

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Part116 ページ38

あなたside

ひどい顔。

私じゃないみたい…。

時間のある限り目を冷やして化粧をする。

私は目が覚めれば何かの間違いできっと夢でも見てたんじゃないかって、秀太からウソだよって連絡が来て怒って、でもすぐに仲直りしてまたキスをして…
でも、携帯の画面には秀太からの連絡を知らせるものは何も無かった。
朝のテレビから聞こえる声は明るくていつもと変わらない日常だということを突きつけられる。

誰もいない部屋から出かけるのってこんなに寂しいんだな。

外に出ると、寒い風が吹き付ける。

秀太がいたら手を握ってくれるのに。

…だめだ。泣きそう。

あまり考えないようにマフラーに顔をうずめ会社へと向かう。

いつもと違う駅から乗ると、

実「A？」

「実彩子…」

だめだ…実彩子に会ったら我慢していた涙がまた溢れてしまう。

実「なんでここにいるのよ。それにどうしたのその顔？」

私は返事をすることもなくマフラーで顔を覆い泣いた。

何も聞かず実彩子は背中に手を置き抱きしめてくれた。

電車から降りると。

実「とりあえず、泣きやんで？」

「うん…」

実「仕事行ける？」

「うん…」

たかが恋人との別れで仕事を休むなんて社会人失格だ。

どうせ一人でいたって辛いだけ…
だったら働いて忘れてた方がいい。

涙を拭き、会社まで歩き始めた。

実彩子は何も言わず手を握ってくれる。

何事も無かったように午前中の仕事をこなした。

実「休憩行こっ？」

「私、今日はいいや。ここにいる。」

秀太に会ったらイヤだし。

実「千晃呼んでくるから。」

すぐに千晃を連れ実彩子が戻って来た。

千「A！」

みんなの顔を見るとだめだ…。涙が出る…。

実「とりあえず違う場所行こう?」

私達はコーヒーを買って非常階段に来た。

「ごめん、こんなところに2人を連れてきちゃって。」

実「だって外寒いんだもん。」

千「初めて来たよ。なんだかいけないことしてるみたいでワクワクしちゃう。」

実「で？何か話せる？」

「…うん。
秀太と別れた。」

実・千「えっ…」

実「どうゆう事？にっしーとの誤解は解けたんでしょ？」

「ううん。話聞いてもらえなかったの。
秀太…他に好きな子出来たって……」

実「なっ、そんなバカな事あるわけないでしょ！」

「ウソじゃないって言われた…」

千「だからか…秀太くんすごく機嫌悪いって言うか元気なくて…」

そんなわけない
秀太はやっと私から解放され、好きな子の所に行けるんだから。