Part92 ページ14
秀太side
俺の顔が見れた方がいいとか、本当に次から次へとAは可愛い事を言ってくれるよな。
「うーん。」
秀「なぁに。」
事が終わって、Aはゴロゴロしている。
「今日、もう帰る？」
秀「どっか行きたいの？」
「ううん。」
秀「もう1回したいの？」
「違うから!」
秀「今日は大人しく帰るか。」
それから帰る支度をして、外に出る。
秀「うわぁ今日暑いな。」
「もう10月なのにね。でも良いお天気！やっぱり少しお散歩して行かない?」
秀「ん、そうだな。」
ゆっくり歩いて、一駅二駅過ぎていく。
秀「腹減ったな。」
「もうお昼過ぎたからね。何か食べる？」
秀「ちょっと、この辺色々歩いて探してみっか。」
「この辺あまり来たことないもんね！何かいい発見があるかも。楽しい。」
なんてことのないこんな日曜日も悪くないな。
ただ、隣にAがいるだけで。
結局家に着いたのは夕方過ぎだった。
お互い部屋に行くと、「しゅうちゃーん」と呼ばれた気がした。
秀「何？」
「えっ？どうしたの秀太。」
秀「今、秀ちゃんて呼ばなかった？」
「あぁ、呼んだよ！この子!」
…横浜の水族館で買ったカワウソのぬいぐるみ。
秀「紛らわしい名前付けてんじゃねぇよ。」
「だって秀太に似てるから秀ちゃん。
ねー、ただいま秀ちゃん。寂しかった？」
チュッ
！？！！
Aにキスなんかされやがって。
手の中のカワウソを掴みとってベッドに投げた。
「ちょっと！なんて事するのよ！」
すぐに拾いあげてなでなでしてる。
「かわいそうに…痛かったね？チュッ」
秀「だから、やめろって！」
「何するのよ！」
と胸にギューッと抱きしめられているぬいぐるみの顔に苛ついてもう一度投げ飛ばしてやった。
秀「俺は今日Aと6回も良いことし…うっ｣
「バカ！何大きな声で言ってんのよ！」
秀「そういや、やっと新記録達成したな。」
「知らないってば！もう秀太はあっち行って！
秀ちゃんはこっちで一緒にテレビみよっか。」
く、くそ。
このカワウソのぬいぐるみ秀ちゃん…
今俺の最大のライバルだ。
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作者名：mamechan | 作成日時：2019年9月27日 16時
