Part71 ページ24
秀太side
秀「A？大丈夫か？」
あれから、これでもかってくらい可愛がってしまった。
果ててからずっと横になったままビクともしない。
え？生きてる？
秀「A？」
顔を覗き込むとサッと反対側を向いた。
あ、良かった生きてる。
秀「どうしたんだよ？」
「バカッ!バカバカ秀太のバカッ!」
そんなバカバカ言わなくても。
秀「なんで俺がバカなんだよ!」
「バカだから!」
また訳の分からない姫の怒りが出てきました。
秀「はいはい。バカでもいいからとりあえずこっちおいで？」
素直に来るところがまた可愛い。
秀「どうしたの？」
「どうせバカにしてるんでしょ…」
秀「してねぇーから。」
さっきから裸のままでうるうるした目で怒ってるけど、いや可愛いだけなんだけど…。
「もうヤダ…別れる…」
いやいや、どうした。
秀「何バカなこと言ってんだよ！」
「だって、私…」
秀「A、これ以上言うと流石に怒るぞ。」
ポロポロと涙を溢していく…。
ギュッと抱きしめ髪を撫でる。
秀「A？嫌だったの？」
横に首を振る。
秀「恥ずかしかったの？」
首を縦に振る。
秀「俺はめちゃくちゃ幸せだったけど？」
「本当？」
秀「うん、すんげー気持ち良かった。」
「…私が約束守れなかったのに？」
秀「うん…」
「自分で言っておいて自分で我慢できなくなるなんてさ…こんな約束しちゃ駄目だったんだね。
ごめんね秀太。」
秀「最初は死ぬほど辛かったけどさ、なんか付き合う前の事思い出したんだよね。手を繋ぐだけでこんなに嬉しいんだなとか…なんか言葉が見つかんねぇけど、一緒にいられるだけで幸せだなって。初々しい気持ちになれたんだよね。」
「うん…なんか分かる。」
秀「ずっとあのままよりは何か良かったんじゃねぇか？」
「お母さんたちが居たら明日まで耐えられたかもね？」
秀「本当にタイミングな！まぁ、今となったら有り難いけど?」
「もぉー!」
秀「でもさ、Aがくれるキスとかハグとかがさ、俺の原動力なんだってめっちゃ思った。｣
「私もだよ。
…秀太、好き。｣
秀「好き？だけ？」
「大好き。」
秀「俺は愛してるよ。」
「ヘヘ、幸せ。」
さっきまで泣いてたくせにふにゃっと笑う。
秀「もう一回風呂入ってから寝よっか。｣
「うん…。」
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作者名：mamechan | 作成日時：2019年9月22日 22時
