アントルメ3

Part121 ページ21

秀太side



Aの誕生日に2日間の休みをもらえた。



急遽だったから全く予定を立てていない。



後3日しかねぇし。




秀「なぁ…誕生日どうしよっか。」



「どうもしなくて良いよ。一緒にいてくれるだけで嬉しい。」




秀「可愛いなぁ…ってそうじゃなくて！」



「何よ。」



秀「まさか当日に休めるとは思ってなくて…それに2連休だし。」




「ねっ、びっくりした。でも嬉しいなぁ。」



秀「だからせっかくだしどっか行こうか？」




「どっか？」



秀「泊まりに行こうか？旅行。」



「旅行？」



秀「うん。どこでも良いよ？どこ行きたい？」



「えーそんな急に言われてもなぁ…」



秀「温泉とかは？」




「えー！行きたい！でも…今から予約取れるかな…」



秀「大丈夫じゃん？ちょっとネットで探してみようかなぁ。」



Aはずっと俺に寄りかかってくる。



秀「どうしたの？」



「秀太…」



秀「何？」



Aは俺の太ももを擦ってくる。



秀「したいの？」



「うん…」



えっ…冗談で言ったのに…



まじか…なんだか積極的で嬉しい…




秀「えっ、でもさ旅館とか探さなきゃいけないし…」



「やだ…我慢できない…」



いやまじで可愛すぎるから。



燃え尽きたAがスヤスヤと眠りについた夜中に俺は1人必死に温泉宿を探す。



何としてでも最高の誕生日にしてあげたい。



何とか良い旅館の予約が取れた。


本当は一緒に選びたかったけど、明日になったら部屋が埋まってしまうかもしれないととりあえず予約をした。



そして誕生日前日。



シェフ「桃ちゃんのケーキ作っていいぞ。」



秀「えっ…良いんですか？」



シェフ「桃ちゃんの為だから許す。」



仕事が終わってから作ろうと思ってたから助かる。



日「よっ！明日Aちゃんの誕生日だろ？ケーキ作んのか？」



この質問今日で5回された。



秀「まぁな。」



日「ずりぃなぁパティシエって。ケーキ作るってそれだけで点数高いじゃん。」



秀「だったらお前もパティシエになれ。」



日「なっちゃおうかなぁ…その方がモテそうだし。」



秀「アホか、モテねぇよ。」



日高のくだらない話しに付き合ってるほど暇はない。



休憩時間も削ってAのバースデーケーキを作らなきゃ。




喜んでくれるかな…

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