Part84 ページ34
秀太side
「はい…」
秀「ありがとう。開けていい？」
コクっと頷くA。
可愛くラッピングされた袋を開けたら美味しそうなチョコチップクッキーが入っていた。
秀「これ、 作ってくれたの？」
「うん…美味しいか分からないけど…」
秀「一枚食べちゃお！いただきまーす！」
パリッと焼かれたクッキーはとても美味しかった。
秀「んー美味いよ。」
「本当？良かった…」
秀「はい、これ…もらったやつ全部Aにやる。」
「えっ？良いよ…秀ちゃんがもらったんだから！」
秀「いや、俺こんなに食えねぇし。」
「じゃあ…これ…今食べたいな。」
秀「良いよ?」
袋を開けてAは静かになる。
不思議に思って覗くとどうやら手紙が入っていたようだ。
秀「なっ！？おい!」
「秀太くんのことが好きです…」
秀「A〜。そんなの知らなかったんだよ。」
「ずっと好きでした…」
秀「おいっ…」
「秀ちゃん…」
Aは泣き始まってしまった。
秀「A…」
「なーんて！別に…気にしてないよ。」
顔を上げてニコッと笑う。
ホッとしたと同時に愛おしくて仕方なくなる。
秀「ごめん…」
「ううん…」
秀「誰に何言われても俺はAだけだから。」
「うん。信じてるから大丈夫。ありがと。」
秀「Aのクッキー食べても良い？」
「もちろん。今ミルクティー淹れてくるね。」
さっきはどうなるかと思ったけど無事に仲直り出来て良かった。
戻って来たAを抱きしめる。
「ふふっ、何？」
秀「さっき痛かった？ほっぺ…」
「痛くないよ。」
秀「ごめんな。つい…」
「私も悪いんだから気にしないで。」
それから俺達の甘いバレンタインの夜が始まった。
秀「Aのクッキー美味しかった。また来年も作ってね？」
「良かった。もちろん。来年は何作ろうかなぁ。」
秀「Aにチョコ塗って食べようかな。」
「何それ…汚い…」
秀「はぁ？汚くねぇし。」
「いや、汚いでしょ。そんな事絶対しないから。」
秀「えー。」
「えーじゃない！」
秀「来年も再来年も…ずっとずっと一緒にいような。」
「うん…秀ちゃんとずっと一緒にいる。」
秀「大好きだよA。」
そしてまた甘い時間が始まった。
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作者名：mamechan | 作成日時：2020年4月7日 11時
