Part5 ページ5
あなたside
やっと体が離れたと思ったらお店に着いたようだ。
オシャレな居酒屋。
オシャレな人はオシャレな場所を良く知っている。
末「酒飲める?」
「少しなら。」
可愛い子ぶってる訳ではなくて本当に強くないのだ。
適当に何品か頼んでくれた料理が運ばれてくる。
末「じゃあ、乾杯!」
「はい、お疲れ様です。」
末「お疲れ!」
えくぼを作ってニコって笑ってくれる。
末吉さんが笑う度に私の心臓が跳ねるのが分かる。
「あの…お礼って何ですか?」
末「あぁ、さっきの受付の女、しつこくて。今日俺が早上がりだからご飯行きましょうとか朝からずっとでさ、どうやって逃げようかなって思ってるところに来てくれたわけ。」
「えっ?じゃああの人にとって私はめちゃくちゃ敵じゃないですか…」
末「ライバルとか思われたかもね?」
「ちょ、ちょっと勘弁してほしいですそういうの。」
末「だから、お礼したいって言ってるんじゃん。さっ、食べて。ここ上手いから。」
末吉さんはイメージと違って良くしゃべり良く笑う人だった。
「はぁ〜美味しかったです。ご馳走様でした。」
末「お腹いっぱいになった?」
「はいっ。もぅパンパンです。」
末「俺はちょっと飲みたらないなぁ…ねぇ、もう少し付き合ってよ。ってもぅ帰らないと明日辛いかな。」
「あ、いえ!行きます!」
なんでこんなに行きたいんだろう。
末「よっしゃー!」
なんて嬉しそうに言われると、私も嬉しくなってしまう。
連れて来てくれた場所は小さな入り口のbar。
「えっ?こんなところにお店なんかあったんですか?」
末「そ、内緒な?俺の隠れ家だから。」
店「いらっしゃいませ。あ、秀太さん。」
末「こんばんは。マスターいつもの。彼女には何か飲みやすいの作ってあげて。」
店「かしこまりました。お一人じゃないの珍しいですね。」
末「まぁ…な。」
いつも1人なのかな。
隠れ家に連れて来てくれるなんて…
それから2人で乾杯すると末吉さんはだんだん良い感じに酔ってきたようだ。
末「そういえば、何歳?」
「へっ?あぁ、27歳です…」
末「マジで?タメじゃん!もっと若いと思ってた。」
「そうなんですか?なんか嬉しいです。」
末「東京の人?」
「いえ、札幌から出てきたばっかりです。
…末吉さんは?」
末「俺は長崎。高校卒業して東京の専門学校に来たんだ。」
「長崎。北と南ですね。」
末「ハハッ、そうだな。」
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mamechan(プロフ) - 涼さん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き迷い中ですが(笑)頑張ります!応援していただけると嬉しいです。 (2019年12月9日 22時) (レス) id: 45c8050392 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 初めまして。とっても面白くて、一気に読みました。続きがすごく気になります!楽しみにしています。 (2019年12月9日 21時) (レス) id: 5508211f7e (このIDを非表示/違反報告)
mamechan(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!これからも楽しんでいただけるように頑張ります。 (2019年12月5日 15時) (レス) id: 45c8050392 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 初コメ失礼します。とっても面白かったです。秀ちゃんの美容師姿はとっても想像しやすくて楽しかったです。続き楽しみにしてます。 (2019年12月5日 14時) (レス) id: 592bcbbd4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mamechan | 作成日時:2019年12月1日 17時