Part14 ページ14
あなたside
まさか、末吉さんがいるなんて…
せっかく考えないようにしてるのに、どうしてこう神様は意地悪するんだろう。
何度か目が合ってしまって、居た堪れなくて私はトイレで気持ちを落ち着かせる。
少しだけ目に溜まってしまった涙を拭いて、泣いたことが分からないようにメイクを直す。
意を決して席に戻ろうとするもトイレから出たら末吉さんがいた。
会いたくないのに…
違う、本当は会いたいの。でも…
私は気持ちを隠すように逃げてきてしまった。
それからは会社の人にべったりついて、末吉さんのことを気にしないようにした。
それからは私は会社の人にタクシーで送ってもらった。
末吉さんが謝りたい事って何だろう。
部屋に来た事?女の人を部屋に連れ込んでた事?
そんなこと私には関係ないか…
あんな態度を取っておいて、本当はちょっと会いたいなんて変なの。
すると部屋のチャイムが鳴る。
「はい…」
末「Aちゃん…」
「末吉さん…」
末「カギ返しに来たんだけど、開けてくれる?」
玄関を開けると、会いたかった末吉さんがいた。
末「昨日はごめん…迷惑かけたみたいで。ホットサンドもすごい美味しかった。ありがとう。」
「いえ…」
こうやって返事をするのが精一杯。
末「じゃあ…おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
玄関を閉めると涙が出てきてしまった。
第一、私と末吉さんは似合わない。
彼が太陽なら私は雨。
一緒にはいられないんだきっと。
それからしばらく末吉さんとは一切関わらなくなった。
ある日、会社から帰って来ると末吉さんとばったり行き合ってしまった。
こっちを振り向いた末吉さんは真っ赤な顔でマスクをしていた。
「風邪…?」
末「うん…ゴホッ…ゴホッ。」
「大丈夫?熱あるの?」
末「こっちくるな…」
「えっ…」
末「ごめん、移るから。」
「大丈夫、マスクしてくるから待ってて。」
急いでマスクを取りに行き末吉さんの家に行く。
玄関は開いていた。
「末吉さん?入りますよ?」
するとベッドに横になっていた。
「大丈夫?」
何とか頷いてくれたけど、息が荒くて苦しそう。
「上着脱いで、お布団に入ろう?」
上着を脱がせてお布団をかけてあげる。
おデコに手を当てるとひどい熱だった。
155人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mamechan(プロフ) - 涼さん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き迷い中ですが(笑)頑張ります!応援していただけると嬉しいです。 (2019年12月9日 22時) (レス) id: 45c8050392 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 初めまして。とっても面白くて、一気に読みました。続きがすごく気になります!楽しみにしています。 (2019年12月9日 21時) (レス) id: 5508211f7e (このIDを非表示/違反報告)
mamechan(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!これからも楽しんでいただけるように頑張ります。 (2019年12月5日 15時) (レス) id: 45c8050392 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 初コメ失礼します。とっても面白かったです。秀ちゃんの美容師姿はとっても想像しやすくて楽しかったです。続き楽しみにしてます。 (2019年12月5日 14時) (レス) id: 592bcbbd4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mamechan | 作成日時:2019年12月1日 17時