◆109話 *過去編* ページ11
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「風呂、ありがとうございました」
暫くするとお兄ちゃんと影山くんがお風呂から上がってきた。
肩からタオルをかけるのはまだ水が滴るからなんだろう。
頬は血行が良くなったのか、ほんのり紅に染まっている。
「いえいえー、いいのよ！ さっ、お腹も空いた頃でしょう？ ご飯食べなさい！」
「え、でも……「子どもが遠慮しなくていいの！ ホラ、早く座って!!」
「母さん、その前に影山の家に連絡させた方がいいだろ。 暗いんだから、心配してるだろ」
「あっ、それもそうね！ はい影山くんっ、この電話使って！」
「あ、ありがとうございます…………」
影山くんが家の子機を使っている隣でお母さんが「使い方分かる？」「お家の番号分かる？」と、心配そうに尋ねている。
それに影山くんは少し戸惑って「大丈夫です」と答える。
ウチは、世界でも活躍する選手である父が居る。
それが広く知れ渡ったら家が大変なことになるのは目に見えている。
……前の家は、それでよく問題になっていたし。
そういう事があって、ウチに人を呼ぶ機会が非常に少ない。
かと言ってお母さん。いくらお客さんが珍しいとは言え、あたふたしすぎでしょ……。
「母さん、嬉しいんだろうな」
『え？』
「俺の教え子であり、しかもAと歳が近い。 そんなのがウチに来てんだ。
滅多に他人を入れないウチに。 それが嬉しいんじゃないのか？」
そういってお兄ちゃんは優しく微笑んだ。
『……私、お母さんが喜んでくれると嬉しい』
ぽつり、とそう呟くとお兄ちゃんは少しだけ目を見開いた。
けれどすぐに元の表情に戻す。
「ああ、俺もだよ」
雑に撫でたその手は、暖かくて心地がよかった。
続く
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ぐり仔.(プロフ) - 第9代目サーヴァンプ将軍・ピコさん» ありがとうございます！ 少し厨二臭かったかな、なんて今更後悔です笑 更新頑張りますね!! (2014年8月29日 12時) (
レス) id: ec5066ace3 (このIDを非表示/違反報告)
第9代目サーヴァンプ将軍・ピコ - 題名かっこいいですね！これからも更新頑張ってください！ (2014年8月28日 16時) (レス) id: ef70a0bcc9 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり仔.(プロフ) - 朝霧。さん» ありがとうございます!! その言葉でとても励まされます笑 更新頑張りますね!! (2014年8月18日 23時) (レス) id: ec5066ace3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧。(プロフ) - パート1からずっと見てます!更新頑張って下さい*´ω`* (2014年8月17日 12時) (レス) id: 67ba906ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり仔.(プロフ) - 壱与さん» こんばんわ！ ありがとうございます！ 更新頑張りますね!! (2014年8月12日 22時) (レス) id: ec5066ace3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐり仔. | 作成日時：2014年8月12日 0時
