1 ページ2
ザクッ ザクッ
ア「獲物が見つからないな」
『そうだな、今日は冷えるし早めに帰ろう』
ア「！」
アシリパが足を止めた
異変に気づいたサムルも足を止める
ア「人の声だ…それに熊も！」
『行こう』
二人は声のする方へ駆け出した
ヒグマが男二人に襲いかかろうとしていた
『私がヒグマを引きつけている間にヒグマを打て』
ア「わかった」
サムルはメノコマキリを取り出し、木に当て音を出す
『こっちだ！！』
ヒグマはサムルの方を向いた
そしてまっすぐに走ってくる
『アシリパ！』
ヒュンッ！
ﾄﾞｯ
アシリパの放った矢はヒグマに命中
？「アイヌ…」
ア「離れろ
トリカブトの根やアカエイの毒針を混ぜた即効性の毒矢だがヒグマなら10歩は動ける」
ヒグマがうめきながら倒れた
『アシリパ怪我は』
ア「大丈夫だ」
『あんたは、怪我はないか？』
？「あ、あぁ…お陰さまでな」
三人はヒグマに近付く
？「死んだのか？」
ア「逆立っていた体毛がねている、ﾀﾋんだ」
？「なんて爪をしてやがるんだこいつは…
バケモノだ
こんなものでひっかかれたらたまらんな」
アシリパがヒグマにマキリを刺す
？「何やってんだ？」
『毒矢が刺さったまわりの肉を取り除いている、
そうしなければ毒が強くて肉も毛もダメになってしまう』
ア「その男ﾀﾋんでるのか？」
？「あぁ、ハラワタ全部食われて埋められてた
その母熊にやられた」
ア「母熊？」
？「小熊が木に登っていた、
その下の穴から母熊が飛び出してきた」
ア「穴から出てきた？」
『それは変だな
冬ごもりの穴から出たばかりの熊は何も食べないし
胃が縮んでいるからすぐには食えない
子供を守るために近づいた人間を襲ったとしても肉まで食わないはず』
ア「サムルの言う通り、胃が空っぽだ」
アシリパがヒグマの胃を取り出した
？「じゃあオッサンを食ったの別の熊か」
ア「小熊が冬ごもりの巣穴から出て木に登っていたのもおそらく別の熊が近づいたので母熊が避難させたんだ」
『…まずいことになった』
？「なんで？」
『この時期に肉が食えるのはマタカリプだ』
ア「冬を徘徊するもの、冬ごもりしそこなって気が荒くなってる危険な熊だ
お前その男のﾀﾋ骸をどうするつもりだ？」
？「こいつはその…近くの村まで…」
ア「やめておけ、その男はマタカリプの食いかけだ」
『熊は一度手に入れた獲物には執着する』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
睡眠煎餅(プロフ) - 推し尊いさん» 喜んでもらえて嬉しいです！可愛い一面もありますよ！ (2022年2月26日 21時) (
レス) id: 9221f93b04 (このIDを非表示/違反報告)
推し尊い(プロフ) - 殆どの夢小説の作品、初めの辺りで造反組生かしてくれないのですが、逃がしてくれて本当に嬉しい.....嬉しすぎてコメント残しちゃった....サムルさんイケメンですね。 (2022年2月26日 1時) (レス) @page21 id: 83b850b061 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 睡眠煎餅さん» そうですよね、、、すみません厚かましくて。どのような作品でも応援しつづけますので！ (2020年10月12日 22時) (レス) id: 5b309f7450 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠煎餅(プロフ) - リンさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！！ (2020年10月11日 22時) (レス) id: 9221f93b04 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠煎餅(プロフ) - リンさん» 変わりません！すみません…、名前は変えようかなと思ったんですがちょっと大変かなと思いまして (2020年10月11日 22時) (レス) id: 9221f93b04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：睡眠煎餅 | 作成日時：2020年9月6日 23時
