【QK】トライアングル【fkr.kwmr】

３日目の感謝 ページ31

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須貝さん、山本くんと続き今日は誰なのかと考えつづけて何時間も経っている。窓の外を見ると橙色に染まっていて、あと何分も経てば真っ暗になるだろう。今日の担当は忘れているのか？…いや、これじゃ私が感謝を求めてるみたいじゃないか。





「ねぇこうちゃん。私が言うのもあれなんだけどさ、今日の感謝担当って誰なの？」





同じ執務室で作業しているこうちゃんに聞いてみる。彼なら馬鹿にすることもないだろうし、悪魔だらけのオフィスの中では信頼出来る。





「誰だと思います？」

「うーん…予想つかないなぁ、年齢順でも無いし」

「今日は俺ですよ」

「え！？こうちゃん！？」

「はい」





カタカタと文字を打っていた手を止めて、パソコンをパタンと閉じるこうちゃん。きょとんとした顔で此方を見てくるけど衝撃の告白に私は開いた口が塞がらない。





「ちょ…めっちゃ恥ずかしいじゃん私」

「なんかあれじゃないですか、その日中花束を持ってるって大変じゃないですか？だからAさんがあがる時にしようって思って」

「気が遣える男だな」





別に迷惑というわけじゃないけど朝から花束を持ち続けるのは流石に大変だった。まぁ家に持ち帰ることは出来ないからオフィスに飾っとくんだけどね。





「そんな気が遣える男からはこれです。黄色のガーベラです」

「え〜キレイ！あの花王で伝説を残したこうちゃんがガーベラ知ってたなんて！」

「…やっぱこれあげません」

「うそだってば！土下座でもなんでもするから！」

「上司なんですから軽々と後輩に土下座しないでくださいよ、貴女のために用意してるんですからあげますって」





こうちゃんはどうしても弄りやすいからついつい。
呆れたような目で此方を見てくるけど、こういう顔の時はそこまで本気で呆れていない。多分私みたいな上司がここには沢山いるから癖みたいなものになってるんだと思う。…伊沢とかね。





「なんですかその目」

「え？あぁ、いやなんでもないよ」

「俺のこと馬鹿にしてたでしょ！」

「違う違う！こうちゃんのことは馬鹿にしてない！」





考え事をしていたら不審に思わてしまったらしい。
別にこうちゃんではなく伊沢のことを何方かと言えば馬鹿にしていたので問題ない。…おっと失言失言。





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