【QK】トライアングル【fkr.kwmr】

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「わ〜楽しかった」





謎解きイベントを終えた私達は疲れたので何処か休める場所を探していた。結果から言ってしまうと河村が無双しすぎて秒殺だったから私は正直疲れていないのだけれど。今回私達は一般人として純粋に楽しみに来たが、余りにも速すぎるタイムで終えてしまったからスタッフさんにQuizKnockとして紹介され、危うく私のお面の下を覗かれる所だった。


QuizKnockコラボなので視聴者さんはどうしても居ると思い、万が一の為にお面は持ってきていたので危機一髪。「普段もお面はしているのですね〜」なんて視聴者さんに言われたけどそんな訳ない。





「Aさん、普段からお面付けていらっしゃるんですね！個性的で素敵です！」

「すっごい馬鹿にされてる」





その出来事を目撃していた河村はどうやらツボに入ったらしく、先程からずっと弄ってくる。もうお面は仕舞っているというのに。そんなことされると此方だって意地悪したくなってきてしまうのが私ってもんよ。





「あれは秀逸なボケだったな〜、Aもツッコミすれば良かったのに」

「…ごめん、河村、なんか具合悪くなってきた」

「は？ちょ、とりあえず端に寄ろう」





実はこれは嘘である。真っ赤な嘘。その気になれば女優級の演技が出来る私は咄嗟にお腹を押さえて蹲り出した。河村はと言うと突然の出来事に驚きつつも、冷静に私の身体を支えて道の端に誘導した。


私は人が沢山通る栄えている場所でわざと蹲るほど馬鹿じゃないので、少し人気(ひとけ)の無い場所。さて男・河村はどんな対応をするのか見ものである。





「何？どんな感じに具合悪くなってきたの？吐き気？」

「ううん違う。なんか頭がぐわんぐわんしててお腹も…あれかも」

「なに」

「その…生理」

「あぁ。気づけなくてごめん、こういう時ってどうしたらいいんだろ。暖かい物とか必要？Aのこと１人に出来ないし、オフィスに居る誰か呼ぼうか」





生理は一昨日終わったばかり。だからばっちり健康だし何の問題も無いんだけど、ここまでしっかり動いてくれると罪悪感しかない。





「大丈夫、あと何分か経ったら収まりそうだし」

「…そう。じゃあここに居ようか。ここから家とオフィスどっちが近い？」

「ごめん河村。実は嘘」





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