【QK】トライアングル【fkr.kwmr】

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「ほらほら、弁当買ってきてやったぞ」「わ〜須貝さんありがとう」須貝さんは私にとってお兄ちゃんみたいな存在。いつでも明るくて全てを包み込んでくれるような包容力がある。「で？何？太ったから凹んでるだって？」「そんな大声で言わないでくださいよ」「あんた充分細いと思うけどね、細すぎるくらいだよ」「着痩せしてるだけじゃないですか？ぶにぶにですよ」「まぁでもあれだな、筋肉は無い。運動不足。動かな過ぎ」別に優しい言葉をかけて貰いたくて須貝さんに相談している訳じゃないけど、ここまでグサグサと言ってくると思わなかった。「それがAちゃんの良さでもあるけど」「いつも言ってますけどちゃん付けされるような年齢でも無いのでやめてくださいよ」「俺にとっては大事な妹なの〜、だから痩せてなくてもいいけど健康でいて欲しいし運動して欲しいの」２人でもぐもぐ弁当を食べながらごちゃごちゃと話す。運動して欲しいとか言いながらちゃっかりコンビニまで私の弁当を買ってきてくれるんだから須貝さんは私に甘々だな。「よし、今日は伊沢も山本も呼んで筋トレすっか。筋トレした後のプロテインは上手いぞ〜！」「ぜったいいやです」 ／ sgi





「東大医学部のプリンスだ〜」「その呼び名で呼ばないでくださいよ、もう卒業したんですし恥ずかしい」珍しくオフィスに顔を出した水上。「何しに来たんですか〜」「貴女に感謝を伝えるためですよ」「えっ？」「正確には貴女だけじゃないですけどね、伊沢さんとかにも言いますけど」もうすぐ６月で徐々に暑くなってきたが、私は暑いのが苦手なのでぐでーんとしていると目の前に座られた。「１度しか言いませんからね。俺、東大王であれだけ活躍出来たのってAさんのお陰でもあるんです。俺は知識を詰め込むのは出来るんですけどひらめき問題とか最初は上手くいかなくて。でもそんな時に貴女が沢山アドバイスくれてたからちょっとはチームに貢献出来たと思うんです」「…ばーろー」気の所為だと信じたいけど視界が歪んで前が見えない。「あっれ、泣いちゃいます？」「ばーろー」「それしか言えないんですか？まぁ医者になりますけど、たまには来るのでってことと有難うございましたってことです」悪魔達に馬鹿にされそうなので必死に目を乾かすと、少しだけ開けた視界に映ったのはいつの間にか逞しくなった後輩の笑顔だった。 ／ mzkm





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