◯(佐久間side) ページ25
病院へ行く支度を、俺らは見守るしかなくて。
この時間がなんとももどかしい。
佐「…なんでAちゃんはそんなに強いの?」
ずっと思ってた質問
A「はい?」
佐「強いっていうか…なんでそんな、回復力がはやいの?」
A「回復力笑 ゲームじゃないんですから笑
そうですね、今回に関しては…というか、わたし、この先どうなるかわからない状況がすごく苦手なんです」
阿「あー」
A「不安になっちゃうんですよね笑 だから、方針が決まればだいぶメンタル保たれます。やっても無理なら、私が辞表だせばいいんですし」
渡「あ?だめだって」
A「ふふっ、ありがとうございます。それに、さっきの大量のLINEで、味方がいるってわかりましたし」
佐「うん」
A「だから、まぁいっかなって。もともと楽天家なので笑 それに、さっきぎゅーしてくれたじゃないですか。泣かせてくれたじゃないですか。あれ、結構楽になりました」
佐「…そっか。」
A「みんなでお昼食べられたのも、嬉しかったです」
渡「お前のメンタルが治っても、お惣菜は持って帰るからな」
A「はははっ、もちろんですよ笑 だからほんと、皆さんのお陰です。ありがとうございます」
そう言って笑う、Aちゃん。
ああ、綺麗だなぁ
なんて。思った。抱いちゃいけない感情も。
A「さ!そろそろ時間ですね、行きますね」
佐「あ、送ってくよ」
渡「外に記者いんだろ、どうする?」
阿「ここ、駐車場直通のエレベーターあるよね。ここの駐車場は登録車しか入れないから、そっから降りて…で、俺ら3人で帰るふりしてさ。で、その間楠さんには下にひっこんでてもらって」
A「なるほどです」
佐「よし、それでいこ!」
阿部ちゃんのアイデアで、うまいこと車に乗り込めた俺らは、無事に指定の病院に行き、Aちゃんを下ろした。さすがに中までは入れないから…
佐「終わったら電話して?迎えに来るから」
A「えっ、いいですよ、タクシーで帰りますよ」
渡「バカか。電話しろ」
阿「俺らのために、ね」
A「…はい。じゃ」
佐「ん、いってらっしゃい」
後ろ姿を見送って、車を出す。
だれもいないAちゃんちに戻るわけにもいかないから、とりあえず事務所の上のカフェに行こってことになった。
大丈夫かな、Aちゃん…心配だけど。
戻ってくる連絡を待とう。
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作者名:まめ | 作成日時:2023年2月2日 6時