深澤side ページ6
聞けば…嫌がらせを受け始めたあたりに、この大儀さんに聞いたらしい。『◯◯ってスタジオ知ってる？』『なんか噂とか聞かない？』と。
そうしたら草嶺の子会社だということがわかって。で、交換条件をつけて、情報をもらったとのこと。
A「そしたら、なんかディレクターはキャバ狂いとか、色々情報が出てきて」
大「あそこのスタジオ、腕もいいし値段は安いしで取引相手としては最高なんだけど、人だけいまいちなんやおねー」
A「とかなんとか、色々聞きました笑」
佐「へぇーーー」
猪「ぜんぜん、いい人だと思ってました」
大「そう、なんもなければイイ奴らなのよ。ただハマりやすいんやおね、人にも噂にも。だからAが嫌がらせをされてるって聞いて、ありそうというか、またなんかに踊らされてんなーって思ったんだよ」
作「へぇ…やば…」
大「ま、ここまで酷いことされてると思ってへんかったけど。後頭部のコブもだけど…肩痛いやろ。あと腰も打った？歩き方おかしい。でこも跡あるし、指にも切り傷の跡あるね」
A「あっ！ちょ！言わんでよ！めざといなぁもー！」
ぺたぺた触りながら色々指摘していく大儀さん…女子高の距離感やべぇな。方言もよい。非常によい。
てかそれよりも…
深「交換条件ってなんなんすか」
佐「あ！それ！俺も気になってた！」
高「なんか犠牲にしてないよね、くすちゃん…」
ま、こんだけ仲いいなら変な約束はしてないと思うけど…
A「あ、今、この状況が、交換条件でして」
佐「どゆこと？」
大「渡辺さんに、お会いしたくて」
渡「俺？」
大「交渉の機会を頂きたかったんです。うちの『真美眼』に出ていただけませんか」
渡「えぇっ！？！？」
A「と、いうわけです。樺さんに聞いたら本人ＯＫがでればいいということだったから」
大「ご了承いただければ、特集６ページ及び裏表紙をご用意いたします。うちの雑誌が表裏両表紙なのはご存知ですよね」
渡「あ、え、も、もちろん」
大「お願いできませんか」
渡「あ…ぜひ、よろしくお願いします…」
…
やっぱ、Aちゃんはやり手だわ
たぶん、全部計算の上。嫌がらせを受けていたのは偶然だろうけど、相談相手に草嶺の大儀さんを選んだのも、ネタをもとにどうするかも、全部計算したんだろうね。
襲われることは想定外だったとしても…
…想定外、なのかな
ま、わかんね。
とりあえず、一旦解決した。そんでいいわ。
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作者名：まめ
| 作成日時：2022年12月25日 9時
