真相 ページ31
深「話して」
ふっかさんの、静かで、けど怒りの籠った声が、巽さんを威圧する。そこに、普段のちょけた感じは微塵もない。
巽「ユウちゃんに言われて…」
深「ユウちゃんってのは閂のことだな？」
巽「名字はしらないです。キャバでは、ユウちゃんって呼んでたから…」
向「で、何て言われてん」
巽「……そこの、楠さんが、ジャニーズ事務所にとって害悪だから。自分も嫌がらせされてる、から、痛い目見せたいのにできない、って」
目「は？」
巽「ﾋﾞｸｯ」
ラ「めめ、威圧しちゃダメだよ。で？」
巽「私のかわりにやってくれたら、付き合ってあげるって、言ってくれて」
宮「あ？？」
渡「涼太睨むな、お前の睨みはガチだから」
岩「で？」
巽「…どうすればいいか、ユウちゃんに教えてもらって、手紙とか、写真を受け取って、ポストに入れたり、あとつけたりしたけど…めげないから…」
阿「めげないから、ナイフもって襲えって？」
巽「…ハイ…」
佐「なんでそこまで…」
巽「僕…ユウちゃんのこと…本気で好きだから…」
呆れた…
人を好きになる気持ちはもちろん最高だと思うし、否定する気はさらさらない。
けど、アピールの仕方がおかしいでしょ。
けどそれより何より、愛情を悪用してる、閂さんよ…
閂「ちがう！わたしはそんなこと言ってない！ねぇ阿部ちゃん信じて？わたしこんな人知らないの」
巽「えっ…ユウちゃん…そんな…」
閂「わたしは関係ない！通りがかったら物音が聞こえたから見に行っただけなの！関係ないの！」
わめく閂さんと、放心状態の巽さん。
…こんな場面、テレビでしかみないと思ってたよ…現実にあるんですね…
松「あの」
深「なに」
松「先日のスタジオの嫌がらせの話も、そのユウちゃんが関わってるんすよね」
深「そうね」
松「ふたり分の供述揃えて、事務所に上げればいいんじゃないかな」
宮「あっ…」
渡「なに」
宮「この間見た、送られてきた写真。あの中に、どう考えても事務所内でしかとれない写真があったから、それも証拠になるかな」
阿「あー、なるね」
森「あっ！！俺そういえば聞いてきた！」
田「うるせぇよ、声のボリューム落とせ」
森「ごめんごめん。閂さん？こないだ駅前のカフェ行ったでしょ」
閂「…」
森「あそこで、なんか、封筒入れる作業したでしょ」
閂「…！！」
森「それがその手紙なら防犯カメラとかあるから、もしかしたら、」
J「しんたろー、ナイス！」
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作者名：まめ
| 作成日時：2022年12月25日 9時
