岩本side ページ18
師「きたか！A！」
A「お久し振りです、師匠！」
師「相変わらずちぃせぇなぁー！」
A「あ、ちょ、ハグはやめて、師匠のハグは締法やから」
師「それくらい抜けられないでどうする！」
A「師匠にはかなわんでしょ！」
師匠さんは思ったより細身で…本当に師匠？って感じ。もっとなんか…熊みたいな人をイメージしてたから。
なんか２人でじゃれてるけど…ほんとにじゃれてるのか？なんか違う？
宗「Aちゃん、衰えてないなー」
岩「え？」
宗「あ、いや、父さんが色々しかけてるけど、全部躱してるから…すごいなぁ、と思って」
宮「師匠さん、組もうとしてるよね」
宗「そう。けどうまいこと払ってるんですよね」
岩「え、Aちゃんってそんな強いの」
宗「中拳士参段ですね。けっこう強いですよ」
宮「段位持ちか…」
岩「そういえば弟くんが、守る必要ないって言ってたね」
宮「あー、言ってたね」
岩「こういうことか…」
宗「ほら、父さん！やるよ！」
師「おお！そうやな、やるか！A、着替えてこい！そちらのお二人も、よければ道着をお貸ししますからどうぞ」
A「わたしは自分の道着でいいですー」
師「お前のサイズは取り寄せや！」
A「わかってまーす笑」
ジャージでやるつもりだったけど…道着をお借りできるならありがたい。うわー、緊張してきた！
宗「帯の結び方教えますよ」
着替えていたら、入ってきた宗親さん。
岩「宗親さんも…有段者ですよね」
宗「そうですね、一応六段大拳士になりました」
宮「その若さですごいですね」
宗「こどもの頃からやってますからね笑 はい、これでいいですよ、行きましょう」
帯を結び道場へ出ると、Aちゃんはもういて。その腰には…
岩「黒帯…」
A「おお！ひかるくんも舘さんも似合いますね！」
宮「姫、黒帯なんだ…」
A「段位持ちはみんな黒帯ですよ、たいしたもんじゃないです笑」
宗「いや、たいしたもんだから笑」
Aちゃんの新たな一面を知れたのは嬉しいけど…
えっ、俺、もしかしてAちゃんより弱い？
男として、それはどうなんだろう…とか、思っちゃった。
宮「姫はそんなこと気にしないでしょ」
岩「え？」
宮「口に出てたよ」
岩「…ごめん…」
そうだね。Aちゃんはそんなこと、気にする人じゃなかったわ。
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作者名：まめ
| 作成日時：2022年12月25日 9時
