続き ページ28
(岩本side)
佐「………じゃん」
岩「え?なんて?」
周りの車の音にかき消されて聞こえなかった、小さな声。
聞き返すと、ガバッ!と顔を上げた佐久間が、声を張って、言った。
佐「ひかると!同じ大学行きたいからに決まってんじゃん!!!」
真っ赤。
耳まで、いや首まで真っ赤。
やば。
かわいい!!!
岩「……それ、ほんと?」
佐「まだいうか…」
岩「あ、ごめん…いや、驚いて…」
佐「嫌ならいいもん。別に…」
岩「いやじゃない!嫌なわけない!」
嫌なわけないじゃん!そんな…むしろ、めちゃくちゃ嬉しいし…
佐「ただ、そうなると、俺も補講うけたりするから…こうやって帰れなくなるなぁとか、土日も遊べなくなるなぁ、とか思うし…」
岩「あ…」
佐「けど、大学…ひかると一緒なら、楽しいよなぁ、とか思うし…」
岩「…うん、さくまと一緒なら絶対楽しい」
佐「…悩んじゃって…」
岩「…」
かわいい。
ごめんだけどかわいい。
こんなこと言われたら、彼氏としては、背中を押すしかないよな。
岩「がんばれ、さくま」
佐「え?」
岩「がんばれとしか言えないけど、がんばってほしい。一緒の大学、行きたい」
佐「ひかる…」
岩「俺、絶対受かるから。推薦もらえてるから、先に受かって待ってるから。さくまも合格して。がんばって」
佐「…うん!がんばる!」
岩「わ!」
ぎゅっ
と抱きつかれて。
ここ、往来…と少し恥ずかしくなったけど。
まぁキスする訳じゃないしいっか、と。
ふわふわの頭を、ぽんっと撫でた。
阿「決めたんだね」
佐「うん。おれ、がんばるわ」
阿「うん、佐久間なら頑張れるよ。俺もフォローするから」
佐「うん、お願いします」
岩「お願いします」
阿「照も、推薦だからって気ぃ抜いてると落ちるよ?100%じゃないんだからね?」
岩「うん。がんばる」
阿「よし。じゃあとりあえず、先生の補講が始まる前に俺と勉強会しよっか」
佐「お願いします!」
岩「俺も」
阿「え?」
岩「2人きりは不安だから、俺も」
阿「独占欲強いな!!!」
…なんて。
それから、がんばって勉強して。
.
.
桜の下。
大学の校門前で、2人で写真を撮って。
1枚だけ、印刷して。
飾る場所はリビングにしようって2人で決めて。
新しい生活を始めたのは、また別の話。
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harutomo(プロフ) - 恋の展開に、終始叫びながら読んでました(笑)あぁー、この恋、みんな実ってくれー!! (2023年3月25日 22時) (レス) @page26 id: 00a3796c0a (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - まみりんさん» まさしくその環境を描きたかったんです!存分にニヤニヤしましょー! (2023年3月24日 20時) (レス) id: 5b73301160 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - りんごチョコポップコーンさん» コメントありがとうございます!レンメグロ…? (2023年3月24日 20時) (レス) id: 5b73301160 (このIDを非表示/違反報告)
まみりん(プロフ) - パスワードありがとうございました。読んでいて自分目線でいわさく見てるようで楽しかったです。二人とも可愛い!と思いながらニヤついてました。 (2023年3月12日 22時) (レス) @page27 id: 3f67abdb30 (このIDを非表示/違反報告)
りんごチョコポップコーン(プロフ) - 遅くなっちまいました!!甘々ですね、さすがいわさく。さっくんも弱くなってたけど、結局中身はさっくんですね!笑 最後の後輩、もしやレンメグロ…? (2023年3月4日 13時) (レス) @page27 id: 61d7d12311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめ | 作成日時:2023年2月17日 12時