蚊帳の外の話

のぞき ページ22

渡「お前取りに行ってこいよ」

A「は？やだよ」

渡「お前が無理やり引きずり込んだんだんだろ」

阿「まあまあ、装置止めて電気つけてもらえばいいじゃん」

渡「じゃあ生徒会長権限でやってもらおう、阿部ちゃんもついてきて。お前もこい」

阿「俺も行くの！？いいけど笑」

A「えーもーしょうがないなぁ。ごめん２人とも、しょっぴーがうるさいからちょっと行ってくるね」

渡「俺のせいじゃないから」

岩「おー、行ってらっしゃい」

佐「気をつけてね、暗いから」

阿「佐久間もね。そこのスペースで待ってて、すぐ戻ってくるから」

佐「にゃす！」





そうして３人で離脱する。もちろん鍵は無くなってない。なんならこいつのポケットにちゃーんとチェーンに繋がれて入ってる。全部、お芝居です。やば、このメンバーで劇団作れるかも笑

その場を離れるとすぐに、さっきの２人と合流。
５人で覗きタイムです。
覗きとは失礼な、見守りです、見守り。

私たちの視線の先には、小さなスペースにあるテーブル、あと椅子。そこに座って電飾 渡「イルミネーション」 …イルミネーションを眺めながら話す２人。

雰囲気はいい。

…ひぃくんがどっかソワソワしてるけど。雰囲気はめちゃめちゃいい。





深「どう？」

渡「わかんね」

宮「なんだかんだシャイだよね、２人とも」

阿「シャイとか久しぶりに聞いたワードだよ笑」

A「けど、いいかんじよね」






大介くんがひぃくんのふくをひっぱって話しかけたり、笑いあったり。
もうパッと見マジでカップル。




…と、そのスペースに寄っていく影。だれやねん、言い雰囲気なのに。





生徒｢おい、佐久間｣

佐「…え？」




ひぃくんの影に隠れる大介くん。ああ、人見知りが発令された…





生徒「隠れんなよ、ちょっと顔貸せ｣

佐「な…なんの…ご用でしょう…」

岩「……」

生徒「別にとって食う訳じゃねぇよ、５分だけ顔貸せ」

佐「えっ、いや、その…」




…この先輩…大介くんのことが好き、なのか？なんかそんな雰囲気…





A「ねぇ、あの先輩って…」

宮「あー…自車科の先輩だね。たしか去年、佐久間たちと共同制作してる筈だよ」

渡「めっちゃ好きじゃんあいつ、佐久間のこと」

阿「そうなの？」

渡「あんときも佐久間にばっか話しかけてた。推しが強すぎて引かれてたけど」

深「あらぁ、ってことはあれは…」

A「告白のお誘いだ」





どうするひぃくん。先越されるぞ？

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