蚊帳の外の話

趣味が悪い ページ14

渡「あ、いた」

A「ほんとだ」




我ながら悪趣味だな、と思う。尾行なんて。
だけど、気になるもん！結末が！




渡「けっこう楽しいわww」

A「ね。けどいいのしょっぴー、なんかアクションするとしたら夜の電飾かなぁと思うから、回れるけど」

渡「電飾…イルミネーションって言えよ。だから言ってんじゃん、ちょっと涼太の顔みれればいいんだって。こっち自車科だから、このあとあいつらも行くんだろ」

A「まぁそうだけどさ…折角なのにわたしみたいなんと尾行とか…」

渡「工学祭は去年もあったし来年もある、卒業してからも来れる。けど尾行は今しかできねぇんだから、ほら四の五の言わずに行くぞ」

A「いいならいいけどさぁ…」




前を歩く２人の姿は、やっぱり甘くて。
時々大介くんがひぃくんの袖を引っ張って声をかけると、あまぁい目で見つめて、大介くんの口に耳を寄せて話を聞いてあげている。
で、２人で見つめあって笑いあったりして…もうカップルじゃん。付き合ってる雰囲気じゃん。なんそれ。




渡「あれで付き合ってねぇんだもんな…」

A「ひぃくんなんて、告白して嫌われるのが怖いって言ってたよ」

渡「だはははwwありえねぇわwww」

A「だよね」




やっぱそうだよねー。ぜったい大丈夫だとおもうんだよな。

２人の足が向く先は、しょっぴーが言っていたように自動車工学科らしい。追いかけていて見えてきたのは、自車科の実習棟。
涼太くんとふっかさん？がここで車組んでるはず。




佐「だてさまー！おっちー！」





大介くんらしからぬ大きい声をあげて、とたとた走っていく先にはだてさまの姿。そしたら一緒にいるのが




岩「よ、ふっか、お疲れ」

深「おつかれさーん。あれ、お揃いで？仲がいいねえ」

岩「そんなんじゃねーし」




ほほう、あの人がふっかさんか。LINEでしか話してないから顔はしらん。




渡「お、偶然、お前らもいたんだ」





そ知らぬ顔でしょっぴーが声をかけるから、わたしもあわてて後をついていく。声かけるなら言ってよ！




佐「Aちゃん！」

A「大介くん、さっきぶり」

佐「さっきぶりー」

渡「涼太、調子どう」

宮「順調。乗ってく？」

渡「いいの？乗る。A、ちょっと俺行ってくるわ」

A「あ、うん、どぞ」




２人で話しながら車の方へ…おお、だてさまの運転でランデブー(古)ですか…ラブラブですね(古)




佐「なかよし、いいなぁ…」




………お？

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