方言? ページ21
プロデューサーさんへの挨拶をすませ、タイムテーブルの確認をして戻ったら、お二人の姿がなく。
どこへ…?と思っていたら、楽屋のドアが開いて、2人が帰ってきた。
向「おっ!Aちゃんおかえりー」
A「お二人もおかえりなさい、どちらへ…?」
宮「他の出演者の皆さんにご挨拶にね」
A「はぁーー、えらいですね」
向「えらい?あたりまえやで?」
あたりまえ…ではないだろう。マネージャーに言われるでもなく、自らご挨拶まわりするなんて…
一昔前ならともかく、今時の若い子がするなんて。
下積みの長さからくる、染み付いた「礼儀」が、今の彼らを支えているんだろうなぁと思った。
向「Aちゃんもご挨拶行ってきたんやろ?初めての場所で1人は寂しいやんなぁ、すごいなぁ」
A「お仕事やから大丈夫ですよ」
向「それ!!!」
突然大声を出す向井さん。奥でコーヒーを飲もうとしていた宮舘さんが紙コップ落とした。中身入ってなくてよかった…あぶない…
宮「康二、突然大声出すな」
向「ごめんて。それよりAちゃんってどこの人?東京ちゃうよね?」
A「え?出身ですか?」
宮「あ、それ思った。どっか訛ってるよね」
向「関西弁に似てるけど関西弁ちゃうし、けどひょうじゅんごでもないし…」
A「…そんな出てます?」
向宮「「でてます」」
向「おぼわらん とか」
宮「くろ、とか」
えええええ、それは方言なんですね…というか、方言出さないように、というか丁寧語でしっかり話してるつもりだったのに、でていたのか…なんたる失態…
あ、けど…
A「…どこでしょう?」
向「え?」
A「どこか、当ててください」
宮「ほう」
A「当たったら…そうですね、私にできる範囲で、なにかお好きなことをひとつ、してさしあげます」
向「なんなんそれ!めっちゃ燃えてくるやん!」
A「その情熱をお仕事に向けてください」
宮「これは楽しくなってきた」
A「都道府県は47しかないので、答えるチャンスは1人二回までですよ」
これは、作戦で。
私と仲良くなりたいと思ってくださる皆さんと、皆さんと仲良くなりたいと思っている私の、橋渡しになればいいなぁ、というもの。
こんなことでしか仲良くなれる理由が作れないのが悲しいけど…けどこれでもっと仲良くなれたらいいなぁ、というのが本音。
あっ、樺さんと椙山さんと楡崎さんに、私の出身県言わないように言っておかないと!
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作者名:まめ | 作成日時:2022年11月1日 21時