夜も溶かすほどの／ky ページ6
「なあ」
「なあって」
「聞こえてんだろ」
ソファにどかっと座り、そう言いながら私の肩をつんつんしてくる彼。
「はあ。無視かよ」
私は昨日発売されて仕事終わりに買ってきた漫画本を読んでいた。
「ったく、せっかくふたりでゆっくりしてんのに漫画ばっか。俺はほったらかしかよ」
なんてぶつくさ文句を言っている。
「なあ、構えよ」
そんなふうに言ってくる割には私が読んでいるのを邪魔してこない。なんて空気の読める彼氏だ。
さすがに可哀想かなと思いつつも、可愛くて笑いが我慢できなくなってきた。
「なあって」
しびれを切らしたのかついに私の持っていた本を奪い取られた。
A『あっ』
「没収」
A『えー』
ぶーぶーとブーイングする私に対して、取った漫画本を高く上にあげる。
A『届かない』
「今はいいだろ」
A『んー…』
ちゅっ
A『返して？』
キスをして可愛くお願いしてみる。
それが余計だったみたいで…
「ぜってーやだ」
伸ばした手をそのまま掴まれ、彼の膝上に座らせられた。
腰に手を回され逃げるに逃げられない。
A『こりゃ参った』
「まだ参るにははえーよ」
A『ど、どういうこ…』
私が言い終わる前に彼の唇が私の唇に触れる。
「責任とれよ」
そう言うと、彼も余裕がないのだろう。熱い息は乱れ、触れる唇は何度も角度を変え、私を抱き締める力がどんどん強くなってきた。
時折私を見つめる熱い視線がさらに体温を上げる。
A『ちょ、ちょっと待って』
「無理。待てない」
A『べ、ベッドいこ？』
私のそんな発言に一瞬驚きを見せたものの、逃げる気だろバレバレだわ、と断られてしまった。
別に逃げる気なんてないし、もはや逃がすつもりなんてないくせに。
私なりに勇気を出して言ったのに。
くっそお、恥ずかしい…。
「余計なこと考えんな。俺に集中しろ」
どこでどう押したのかはわからないけど、知らないうちに彼のケモノスイッチを押してしまっていたようです…。
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よねこ。(プロフ) - グリノワさん» リクエストありがとうございます！遅くなってしまうかもしれませんが、できるだけ早く作りたいと思いますのでお待ちください！ (2019年10月4日 23時) (
レス) id: 9f6b170c95 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - あの、フジさんとキヨさんの取り合いみたいなの作ってください！ (2019年10月3日 23時) (レス) id: b22c80f763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よねこ。 | 作成日時：2019年9月29日 15時
