花火より輝いて見えるものは／ky ページ13
近くでドンドンと大きな音がいくつも鳴る。
｢今年ももうそんな時期か｣
地元でトップを争うであろう祭りの開催を今年もこの花火が知らせる。
高校1年の時に部活のメンバーで行って以来、かれこれ4年は来ていなかった。
でも今年は県外就職をした幼馴染が帰省するタイミングで、久しぶりに行きたいからと連れ出される羽目になった。
｢うい｣
そう言って片手を上げた俺に対してAは
『相変わらずだなもう、この遅刻魔め』
なんて言葉と、待たせたお詫びとして焼き鳥とたこ焼きとチョコバナナ、あとなんだろう…とりあえずよろしく、と楽しそうに笑った。
｢どんだけ食うんだよ｣
お前も大概相変わらずじゃねえかよ。食い意地だけはいっちょ前だな、と変わらないやりとりを楽しんだ。
そしてふと思ったことがある。
｢てかさ｣
『うん？』
｢浴衣じゃないんだ｣
『え、今さら？』
｢いや、会ってすぐ思ったけど、祭りといえば浴衣だと思ってたから｣
『なになに、もしかして期待してた〜？？』
なんてニヤニヤと楽しそうに俺を見た。
うるせえ、Aの額を小突いて俺も言葉を返す。
｢んじゃ来年だな｣
『え？』
真っ暗な中に大きな花が煌びやかに咲いた。
｢来年は着てきてよ、浴衣。
そんでまた一緒に花火も見よう。｣
そう言ってAの手をとり、空を見た。
それに応えるよう彼女も俺の手を握り返し、うん、と頷いた。
祭りなんて、人混みなんて嫌いだったはずなのに
花火だって大して興味もなかったのに
今年の花火はすごく綺麗だった。
きっと来年見る花火はもっと綺麗だろう。
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タイトル考えるのがめちゃくちゃ難しい。
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よねこ。(プロフ) - グリノワさん» リクエストありがとうございます！遅くなってしまうかもしれませんが、できるだけ早く作りたいと思いますのでお待ちください！ (2019年10月4日 23時) (
レス) id: 9f6b170c95 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - あの、フジさんとキヨさんの取り合いみたいなの作ってください！ (2019年10月3日 23時) (レス) id: b22c80f763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よねこ。 | 作成日時：2019年9月29日 15時
