迎え ページ6
翌朝。
窓から差し込む陽射しに起こされたA。
まつ毛を揺らせば、ゆっくり持ち上がる瞼。
手をついて起こす身体。
憑き物が取れたみたいにスッキリしていた。
あんなに辛かった身体が…
嘘みたい…
ベッドから足を出して冷たい床に降り立つ。
「………玲於？」
見当たらない玲於の姿。
広くもない部屋を見回す。
壁際のチェストに携帯が一つ。
近付いて分かる。
挟まっていたメモに。
指先で取り上げた。
連絡する…
ただそれだけの殴り書き。
Aは静かにベッドに腰を下ろした。
"登坂さんが…好きか…？"
前にも聞かれた…
あの時は…
迷いなく答えられたのに…
今度は…
答えられなかった…
"どうしてくれんだよ…"
分かんないよ…
どうすればいいの…？
"好き過ぎて…気が狂いそうだ…"
ずっと好きだった…
臣さんのことが…
でも違うの…
その時とは違う…
もっと胸が痛くて…
苦しくて…
それなのに…
もう会いたくて…
素っ気ない殴り書きの小さなメモ。
胸に抱きしめた。
玲於が傍にいるだけで…
良く眠れた…
肩を抱く腕が心地よくて…
暖かくて…
目を閉じて思い出す。
微かな寝息。
伝わる鼓動。
コロンの匂い。
自然とほころばせる顔。
その時。
勢いよく開いた病室の扉。
RH「A！？」
息をこれでもかと乱したリエ。
「リエ…さん？」
ドタドタと駆け込んでくると、強く抱きしめられた。
「わっ…。どうしたんですか…？」
RH「どうしたじゃないわよっ！大丈夫なのっ！？」
少し怒った顔で腕を組んだ。
RH「なんで私に連絡して来ないの！？」
「えっ…。」
どうして知ってるのか。
Aの顔がそう言っていた。
RH「昨夜遅く、玲於が電話して来たの。」
「玲於が…？」
RH「自分が連れて帰るのはAの負担になるから迎えに行って欲しいって。」
「え……。」
RH「臣ちゃんも知ってるんでしょ？熱出してたこと。」
「あ…。」
RH「玲於なりに気を使ったのね。正直、見直しちゃった(笑)」
隣に座る。
RH「いい？何を聞かれても、私に連れて来られたって言うのよ？」
「でも…。」
RH「揉めて欲しくないのよ。私も同じ気持ち。今回は玲於に甘えて。ね？」
「……うん。」
RH「よし。じゃあ、手続きしてくるから。着替えて待ってて。」
頬にチュッとキスをして出て行くリエ。
Aはもう一度、玲於の残したメモを見つめた。
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ゆい(プロフ) - 更新お疲れ様です！ヤバいです！壱馬がどんどん動き出しててドキドキしてます！ (2019年5月28日 1時) (
レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» わーごめんなさい！段々物語が動いていくので楽しみにしててくださいね！ (2019年5月25日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - いいとこで終わってしまいました（涙）続きが気になります(〃ω〃) (2019年5月24日 23時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» 二人とも諦めちゃダメ！って思いながら書いてます。いつも読んでくれてありがとう。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» 強引ですけど、ホントに好きな人からのサプライズだったらこんな嬉しいことはないんですけどね。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年5月17日 20時
