悩みの種 ページ22
周囲が盛り上がってる事など知る由もないA。
コンビニで夕飯を買って戻った自宅。
ジャケットを脱いでキッチンに立つ。
水を出そうとして止まる手。
シンクに手をつけば、薬指に光るリング。
会社でも散々聞かれた。
相手は誰なのかと。
言えなかった…
相手が…
臣さんだなんて…
この事が公になって…
三代目の登坂広臣の結婚相手が…
こんな…
親無しのしがないOLなんて知れたら…
プロポーズされたとは思えないため息。
臣さんがなんて言われるか…
指先で触れるリング。
外そうとした時。
プルルル…
鳴り出した携帯に駆け寄る。
表示されていた名前は
北人くん…
「もしもし？」
HT「あ…Aさん…ですか？」
「北人くん、お久しぶり(笑)」
明るい声。
HT「お久しぶりです…。今、いいですか…？」
「あ、うん。もう自宅だから大丈夫。」
HT「あの…出来れば会いたいんですけど…。」
「え？」
HT「近くまで出ますから…出てきて貰えませんか…？」
「分かった…。どこに行けばいいの…？」
待ち合わせ場所を告げられて切れる電話。
ジャケットを掴むと、カバンを腕に引っ掛けて部屋を出た。
ドラマの撮影を終えて合流したラジオの収録。
ワイワイと楽しさを醸し出す涼太と龍友。
その声を聞きながら手元の台本に視線を落としていた玲於。
この収録が始まってから、まだ一度も口を開いてなかった。
"玲於…Aを止めるんだ…"
何度も繰り返す。
ナオトの言葉。
止めるって…
どうやって…？
いいじゃんか…
元々好きだったんだ…
色々あったのかも知んねぇけど…
ずっと思い続けてきた人がプロポーズして来たんだ…
こんな幸せなことないだろ…
わざわざぶち壊さなくたって…
これで全て…
丸く収まるんなら…
それでいいじゃんか…
胸に込み上げる感情。
丸く収まった後の…
俺の気持ちは…？
どこに…
収まれば…？
RY「……於。玲於…。」
RO「えっ…。」
RU「ラジオやぞ。ちょっとくらい喋りや。」
RO「あ……ごめん…。」
いつの間にかトークから音楽に変わっていた。
つか俺…
またあいつの事で悩んでる…
なんでいつも俺ばっかり…
なんでいつも…
手元の台本を握りしめればクシャっとなった。
こんな想い…
なんで…
ヒシヒシと感じる胸の痛み。
目を閉じて頭をもたげる玲於をを見て、龍友と涼太は心配そうな顔を見合わせていた。
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ゆい(プロフ) - 更新お疲れ様です！ヤバいです！壱馬がどんどん動き出しててドキドキしてます！ (2019年5月28日 1時) (
レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» わーごめんなさい！段々物語が動いていくので楽しみにしててくださいね！ (2019年5月25日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - いいとこで終わってしまいました（涙）続きが気になります(〃ω〃) (2019年5月24日 23時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» 二人とも諦めちゃダメ！って思いながら書いてます。いつも読んでくれてありがとう。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» 強引ですけど、ホントに好きな人からのサプライズだったらこんな嬉しいことはないんですけどね。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年5月17日 20時
