携帯違い ページ3
ブルブル…
震えだした携帯。
ハッとして目を覚ました玲於。
ヤバッ…
寝ちゃった…
身体を起こそうとして気付く。
腕の感触。
「……ぅん…。」
吐息をもらしながら身をよじるA。
起こさないように腕を抜く。
靴を履いてベッドから抜け出ると、物音を立てないよう病室を出た。
もうすっかり静まっている病院の廊下。
ブルブル…
ズボンのポケットに手を突っ込む。
引っ張り出した携帯の光る画面には、
ナオトさん…
の表情。
何も考えず耳に運んだ。
RO「もしもし。」
声を潜める。
NA「……誰…？」
繋がって一番に聞こえた言葉がそれだった。
RO「誰って…かけてきたのナオトさんじゃないですか(笑)」
NA「玲於か…？」
RO「何言ってるんですか？そうですよ(笑)」
NA「なんで玲於が…Aの携帯に出るんだ…？」
RO「えっ…。」
しまった…
瞬時にそう思ってポケットに手を突っ込む。
もう一つの携帯。
ラグパンの待ち受け。
ナオトさんの名前だったから…
つい出ちゃった…
今更切れない。
頭の中で言い訳を考えても、出てこない。
NA「……Aは？」
RO「あ……寝て…るんすよ。」
NA「寝てるって……お前まさか…。」
ナオトの言いたいことはすぐ理解出来た。
RO「ちっ、違います！あいつ、その、熱出して倒れてたから！意識無かったし！それでっ！今病院でっ！Aは寝ててっ！だからっ！」
一気にまくし立てた。
自分の声が廊下に反響して、それが大声だと気付いた。
RO「だから……。今…寝てます……。」
黙って聞いていたナオトは、プッと笑った。
NA「玲於のそんな声、初めて聞いた(笑)」
RO「え………いや…だって…。」
NA「A、どう？」
RO「あ…肺炎起こしかかってたけど大丈夫だって言ってました…。」
NA「そっか…。熱出してるってのは聞いてたけど…肺炎か…。大事に至らなくて良かったよ…。」
ホッとしたのが伝わって来た。
NA「ありがとな。病院、運んでくれて。」
RO「いや…俺はただ…。」
ただ…
Aに会いたいと思っただけ…
後悔…
したく無かっただけで…
NA「ありがとうついでで悪いんだけど、付いててやってくれるか？」
RO「あ…勿論です…。」
NA「玲於…。」
少しの間の後。
NA「頼むな……。」
RO「…え？」
NA「それじゃ。」
RO「あ、ナオトさん？」
"頼むな…"
意味深な言葉の意味を聞けないまま、電話は切れた。
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ゆい(プロフ) - 更新お疲れ様です！ヤバいです！壱馬がどんどん動き出しててドキドキしてます！ (2019年5月28日 1時) (
レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» わーごめんなさい！段々物語が動いていくので楽しみにしててくださいね！ (2019年5月25日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - いいとこで終わってしまいました（涙）続きが気になります(〃ω〃) (2019年5月24日 23時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» 二人とも諦めちゃダメ！って思いながら書いてます。いつも読んでくれてありがとう。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» 強引ですけど、ホントに好きな人からのサプライズだったらこんな嬉しいことはないんですけどね。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年5月17日 20時
