デート ページ7
龍友…
玲於…
亜嵐…
それぞれが、なんとなくモヤモヤとした感情の中、淡々と過ぎていく日々。
Aは自室の片付をしていた。
SI「そんなに急いで片付けなくても…。」
開きっぱなしの扉から栞の声。
「亜嵐くんがね、同居だけでも始めないかって。」
SI「同居って…。」
「事務所が公表の許可をくれなんだって。大変よねー。芸能人って。制約があって。」
SI「A…。分かってるの…？」
「何が？」
SI「そういう人と…結婚しようとしてるんだって…。」
片付ける手が止まる。
「……分かってるよ。」
SI「だったら…。」
「お姉ちゃんこそ。分かってる？」
SI「え…？」
「それは、相手が玲於くんでも同じことだわ。」
SI「そんな事言ってないでしょ…。」
「分かってる。玲於くんに気がある素振りしたのに亜嵐くんに行くのが納得出来ないんでしょ？」
SI「……素振り…だったの？私には、あなたが佐野くんを本気で好きなように見えたわ…。」
いくつかのダンボールをまとめるとカバンを掴む。
栞の横を通り過ぎて玄関へ。
「私、出かけるから。」
SI「A…。」
その場から逃げるようにAは部屋を出て行った。
エレベーターに乗ってホールに出る。
ブルルン…
と低い機械音。
出入口の目の前で止まったバイク。
RU「なんや、奇遇なや(笑)」
ヘルメットを取って笑う龍友。
「龍友くん？」
薄着なのにカバンを持ってるAを見て言った。
RU「出かけるとこか？」
「え、あ…。ううん。お姉ちゃんがうるさくて…。」
RU「姉妹でも喧嘩すんねんな(笑)」
「しょっちゅうだよ…。」
肩を竦めた。
RU「出かけるとこちゃうかったら、時間あんねやろ？」
「うん。あるけど…トレーニングはしないよ。」
ははは…と声を上げた。
RU「今日はその誘いちゃう。」
もう一つのヘルメットを差し出した。
RU「デートや。」
「えっ…。」
RU「Aとデートがしたい。あかんか？」
「あかん…事は無いけど…。」
RU「せやけど…そのカッコは寒いな。」
龍友は自分の着ていたジャケットをAに押し付けた。
RU「それ着て、はよ乗れ。」
「う、うん。」
おぼつかない足取りでまたがるバイク。
RU「落ちんなや。」
「こ…怖い…。」
RU「大丈夫や。しっかり捕まっとき。」
ブルンブルンとエンジンを蒸すと、バイクは勢いよく走り出した。
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年11月14日 20時
