時間 ページ43
宣言通り。
一時間で終わった振り付け。
さっさと片付けをして帽子を被る玲於。
駆け寄った隼。
HT「玲於…。」
RO「隼。ごめん、急ぐから。」
HT「あのさ…。」
RO「何？どしたの？」
HT「ごめん…ちゃんと聞き出せなくて…。言いたそうにするのに…話してくれないんだ…。」
申し訳なさそうな隼。
玲於はポンと肩を叩いた。
RO「もういいんだ。」
HT「え…。」
RO「もう分かったから大丈夫。」
緩める口元。
RO「ちゃんと話して、もう迷わなくていいようにするよ。」
HT「玲於…。」
RO「じゃ、行くな。」
足取り軽くスタジオを出ていく玲於。
隼の顔は歪んだままだった。
RY「隼。どうしたの？そんな顔して。」
声をかけられても、玲於が出て行った扉を見つめていた。
HT「お願いが…あるんだ…。」
MD「何？」
HT「誰か…時間を止めて…。」
RU「何言うてんねん(笑)」
軽く笑い飛ばす龍友。
突き進む先に…
ハッピーエンドはない…
それなのに…
僕らは玲於を送り出して…
頑張れって肩を叩いて…
上手くいく事を願ってる…
AL「隼…。」
隼の前に立つ亜嵐。
今にも泣き出してしまいそうな隼の顔。
想像出来ていたかのように、微笑んだ。
HT「亜嵐くん…。」
肩にもたげた頭。
子供をあやす様にそっと抱きしめるとトントンと身体を叩いた。
分かるよ…
隼の気持ち…
痛いほど分かる…
何が正しいかなんて…
どれが正解かなんて…
こうなってはもう…
誰にも決められないんだ…
どこまで行っても…
どんだけ悩んでも…
答えは出ないんだよ…
分かってる…
そう言うように隼は亜嵐の肩越しで何度も頷いた。
深夜の病院。
玲於はタクシーを降りて飛び込んだ。
ICUは相変わらず静か。
ベッドに抜け出したような形跡。
RO「あの、Aは？」
※「あぁ。さっきトイレに行きたいって。」
看護師は時計を見る
※「でももう10分経つわね…。」
玲於はICUを出て辺りを見回す。
人の姿はもう無い。
歩き出せばキュッと自分のスニーカーの音だけ。
トイレの方向に向かって探して進む。
広がる中庭。
廊下の明かりだけでも誰もいないのが分かる。
ふと見上げた。
真っ黒な夜空。
ハッとする玲於はその姿を見失わないように廊下を急ぐ。
屋上の手すり越し。
パジャマ姿で立っているAがいた。
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年11月14日 20時
