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出来ること ページ35

RO「医者(せんせい)…。」

※DC「全く…。今日ほど我慢強いことを叱りたくなった事は無いよ…。」


白衣のポケットに手を突っ込んだ。


※DC「発作を起こしてから、長いこと我慢してたんだろう。痛みで意識が朦朧として倒れたんだ。」

RO「大丈夫…なんですか…?」

※DC「大丈夫。ひとまずはね。」


全員から安堵のため息がもれた。


※DC「でも、正直あんまり喜ばしい事でもない…。」

AL「どういう事ですか…?」

※DC「事は…一刻を争う自体へと足を踏み入れたってことだよ…。」


一刻を争う…?

それって…


※DC「栞ちゃんに話してからと思ったが…。」

RU「まどろっこしいな!はよ言うてや!」


医者は言いにくそうに口にした。


※DC「このままじゃ…年は越せないかもしれない…。」


なんて言えばいいか分からない。

そんな沈黙が流れた。


RU「あいつ…まだ22っすよ…?」

※DC「ドナーが現れることを祈ってくれ…。」

RU「その前に何とかしてくれたらええやないですかっ!!」

※DC「俺だって何とかしてやりたいんだよっ!」


でも…

他に出来ることは無いんだ…

どんなに…

名医でもね…


憤る思い。

ぶつけどころが分からない。


RO「Aに……会えますか…?」

※DC「もちろん…。」


静かなICU。

窓際にあるベッド。

ゆっくり近付く。


機会音が規則正しく刻まれて、生きている事が実感出来た。


辺りを見回して小さな丸椅子を引っ張る。

ベッドの脇に腰を下ろすと、布団から覗く小さな手をそっと握った。


こんなに…

温かいのに…

年は越せない…?

なんだよそれ…


RO「なんで…Aなんだよ…。」


我慢出来なくてこぼれ落ちる涙。

握りしめた小さな手を額にくっつける。


あまりに悲しい玲於の背中。


みんな声をかけることが出来なくて、ICUはやっぱり静かだった。


連絡を受けた栞が駆け込んで来たのはその後。

ロビーにいた玲於を欠いた六人。


SI「白濱くんっ!!」

AL「あ…栞さん…。」

SI「Aはっ!?」

AL「…中に。」


それを聞いて飛び込んで行く。


RY「栞さんがあれを聞いたら…辛いだろうな…。」

AL「A…言ってた…。栞さんは…自分のせいで幸せになれないって…。」


メンディーはガバッと立ち上がる。


MD「パーティーの話をしよう!」

YT「こんな時に…。」

MD「こんな時だからだよ。」


長い腕をめいっぱい広げた。

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設定タグ:GENERATIONS , 佐野玲於 , EXILETRIBE   
作品ジャンル:恋愛
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mamario | 作成日時:2018年11月14日 20時

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