シンクロ ページ28
綺麗なオレンジ色の空。
大学を出たA。
のんびり街を通ってつく家路。
小さな雑貨屋のショーウィンドウにスノーボール。
その中にはサンタクロースとトナカイ。
思わず足を止めた。
「もう…そんな時期か。」
玲於くんは…
きっとお仕事なんだろな…
毎年あの時期は…
特番とかイベントで…
忙しそうにテレビに出てたもんね…
ショーウィンドウに近付いてしゃがむ。
「可愛い(笑)」
大好きな人と…
クリスマスを過ごす…
「その夢は…叶いそうもないなぁ。」
プルル…
鳴り出した携帯。
立ち上がってカバンから取り出すと、耳に運んだ。
「もしもし？」
RO「A？」
「玲於くん！？」
玲於の事を考えていたら玲於から電話がかかってきたことに驚いてしまった。
RO「なんだよ(笑)そんな驚いた声出して。」
「あ、今ね、ちょうど玲於くんのこと考えてたの。」
RO「え。」
「そしたら電話が来るんだもん。凄いタイミングじゃない？(笑)」
RO「俺の何考えてた？」
「何って…。クリスマスは、忙しいんだろうなーって(笑)」
RO「やば。」
「えっ、なんか変なこと言った…？」
RO「俺らも、ちょうどクリスマスの話してた(笑)」
「ホントに！？」
RO「すげぇ、シンクロ率(笑)」
電話越しに盛り上がる。
RO「んでさ、クリスマス当日って訳にいかないんだけど、みんながAと栞さん呼んでパーティーしようって。」
「パーティー！？」
RO「場所は俺んちらしい。」
「近い！」
RO「具合悪くなっても安心だろ？」
「もしかして…それで玲於くんちなの？」
RO「一応さ、元気いっぱいのAの事、気遣ってんだよ(笑)」
Aは口元を緩めた。
「ありがとう…。」
RO「おいおい。泣くなよ？」
「泣かせるなよ。」
RO「予定はまだ未定。俺らのスケジュール次第で悪いんだけど、また連絡するから。」
「うん。分かった。」
RO「じゃあ。」
「お仕事頑張って。」
RO「ありがと。」
切れた電話をゆっくり耳から下ろす。
クリスマスパーティー…か…
「みんなにプレゼント買わなきゃ(笑)お姉ちゃんと見に行こう！」
足取り軽くまた歩き出す。
明日の約束をしよう…
明日という日が楽しみであふれていたら…
今日という日は…
昨日よりずっと頑張れるから…
玲於は嬉しそうに一人微笑むと、携帯をズボンのポケットに突っ込んでスタジオに戻った。
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年11月14日 20時
