真剣勝負 ページ22
ため息をついて携帯を放る。
キミは俺に…
そんな風に…
笑ったことはない…
タオルを首に引っ掛けると、突然。
ボクシンググローブが飛んできた。
咄嗟に手が出る。
顔を上げれば、立っていたのは龍友。
AL「龍友くん。」
RU「オフやのにトレーニングとか。亜嵐くんも暇やな。」
AL「龍友くんに言われたくないね。」
龍友は持っていたタオルと水を脇に置いてグローブをはめた。
RU「はめや。」
AL「龍友くんが打つなら、俺、ミットの方が…。」
拳を突き出す龍友。
RU「真剣勝負や。」
少し驚いた顔の亜嵐。
RU「逃げることは許さん…。」
見つめ合う二人。
妙な空気が流れる。
RU「それとも。やる前から降参するか？」
AL「冗談。」
フンと鼻を鳴らす。
ミットを手際よくはめると、向かい合った。
RU「手加減せえへんで。」
AL「そっちこそ。ヘッドギアした方がいいんじゃない…？」
RU「いらんわ。」
距離を縮めて構える。
静かに伸ばした拳同士を合わせると、牽制し合いながら始まった。
ボクシングと言うなの殴り合いが。
Aに連れてこられた店。
店内には所狭しとドレスが並んでいた。
まるで衣装部屋。
※「いらっしゃいませ。」
店員の一人が声をかけてくる。
※「今年も出場、おめでとうございます。」
「ありがとうございます。」
嬉しそうに笑うA。
「毎年ドレス選んでもらってるの。アヤさん。」
そう紹介した相手が玲於だと気付くと驚いた顔。
※AY「…あの。佐野玲於さん…ですか？」
RO「え、あ、はい。」
※AY「凄い方とお知り合いなんですね！」
素直に喜ぶ店員のアヤに、Aと玲於は顔を見合わせて笑った。
しばらくの間。
玲於は真剣な顔で片っ端から服を見て行く。
時折Aに視線を投げれば、アヤと談笑する姿。
そんな光景だけでも、微笑ましかった。
「ねぇ、玲於くん。これとかどう？」
※AY「秋口出たばかりなんです。」
RO「んー…。」
唸る玲於。
RO「あの、こういうタイプじゃないのありますか？」
※AY「と…いいますと？」
RO「どれもロングのスマートなナイトドレスみたいな感じばっか。Aの写真も毎年そんなのだった。」
「スラッと見えるから…。」
※AY「短いタイプならあちらに。」
RO「見せてください。」
アヤに付いていく玲於を追いかける。
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年11月14日 20時
