カフェ ページ15
その後。
真っ直ぐ帰る気に慣れなくて、大学の近くのカフェで窓の外をボーッと眺めていたA。
海外…
世界中で活動…
普通の人なら…
飛び上がって喜ぶ話…
普通の人なら…
私…
卒業したら…
何するんだろう…
ピアノしか取り柄がない…
病気持ちで…
いつ死ぬかもわからないような身体で…
何が出来るんだろう…
無意識についたため息。
RY「すいません。ここ、いいですか？」
「えっ、あぁ…。」
顔を上げるとスラッと細身の男性。
席はほかにも空いてて込み合ってもいないのに相席を頼んで来た。
「席…他にもありますよ…。」
ぶっきらぼうに言うと、目深に被っていた帽子のツバを持ち上げた。
RY「こんにちは。」
「涼太くん！？」
RY「シーッ！」
指で静かにと言うジェスチャーをした。
「あ…ごめんなさい…。」
RY「座っても？」
「もちろん。」
慌てて荷物をどかした。
「どうしてここに？」
RY「近くでロケしててさ。ほら、この裏に学生寮があって大きなコインランドリーあるでしょ？」
「あぁ…。あったような…。」
RY「そこで、ドラマ撮ってるんだ。」
「知らなかった…。」
RY「時間が空いたからお茶でもって思ってたまたま入ったら、可愛い子が座ってた(笑)」
「か…可愛い子って…。」
頬をほんのり赤く染める。
RY「学校？」
「え、あ、うん…。」
RY「最近、玲於とは会ってる？」
「…え。なんで…？」
RY「同じマンションなんでしょ？よく会うのかなーと思っただけ(笑)」
俯くA。
コーヒーのカップを口に運ぶ涼太。
被っていた帽子を取った。
「ちょっ…。取って大丈夫なの…？」
RY「客層がそこまで若くないし、バレる時は入った瞬間バレるから(笑)」
ペタンとなった髪をクシャクシャと引っかいた。
RY「亜嵐くんとの結婚の話、進んでる？」
「うん…まぁ…ボチボチ。」
RY「身体は？元気なの？」
俯かせていた顔を上げるA。
「涼太くんって、詮索するのが好きなの？」
RY「え、全然(笑)」
「さっきから質問攻めだけど？」
RY「Aちゃんが話してくれないからね。」
「えっ…。」
RY「余計なお節介とも思うけど。Aちゃんって、外に吐き出すの苦手そうだったし。何かありましたーって顔してたからさ(笑)」
涼太はあっけらかんと言い放った。
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りな(プロフ) - もどかし過ぎて辛いです(泣)何が正解なのか…。龍友くん何をする気なんだろう… (2018年11月15日 0時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年11月14日 20時
