泥酔 ページ12
それから数時間。
「あれぇ〜。もうなぁい！」
アキラの入れたボトル。
安くない銘柄の空き瓶が3本並んだ。
「ねぇ〜もうないんれすけろ〜？」
MD「Aちゃん…ピッチ早すぎ…。」
AK「玲於…介抱…頼んだぞ…。」
パタッと机に突っ伏したアキラとメンディー。
「お代わり〜！持ってきてくらは〜い！」
空っぽのボトルを揺らしながら、手はメンディーのグラスにかかる。
RO「おい…。飲み過ぎだよ…。」
「平気、平気〜。こんなのまら、序の口らよ〜。」
RO「ちゃんと喋れてないし…。」
無理矢理奪う、メンディーのグラス。
それを取り返そうと手を伸ばすA。
「お酒〜。まら飲む〜。」
RO「もうダメ…。」
「ケチ〜。」
ムスッと膨れた頬。
「みなさ〜ん！玲於くんはケチれ〜す！！」
RO「ちょ…。大きな声で叫ぶなっ…。」
「じゃあ、ちょ〜らい？」
RO「ダメ…。」
うなだれるA。
「なによ…。どいつもこいつも…。みんなしてらめ、らめってさぁ…。酒ぐらい飲ませろってんら〜！」
まるで駄々っ子。
玲於はため息ひとつ突くと、Aのカバンを掴んだ。
RO「ったく…。とんでもない酒乱だな…。ほら、帰んぞ…。立って…。」
「やら〜！帰んない〜！まだ飲む〜！」
RO「帰るんだよ！」
強く掴んだら折れてしまいそうな細腕をグイッと引いた。
RO「アキラさん、すんません。俺、こいつ送りますんで。」
聞こえてるのかいないのか。
突っ伏したままのアキラの耳元で囁くと、Aを連れて店を出た。
「次いこぉ〜！！」
RO「行かねーよ！」
通りですぐに止めたタクシー。
RO「乗って。」
「拉致！？誘拐らっ！助けて〜！」
RO「何でもいいから早く乗れっ！」
ジタバタするAを押し込んだ。
自分のマンションを告げると、走り出すタクシー。
「私をさらってどこ行くの〜？」
RO「さらってないから…。」
「玲於くんち！？連れ込まれちゃうの！？」
RO「連れ込まねーから！！」
タクシーの揺れにジタバタする身体がグラッとすると、玲於の腕に倒れ込む。
RO「暴れると頭打つぞ…。」
ギュッと服を握りしめられる感覚。
潤んだ瞳がもちあがる。
「…………帰り…たくない。」
ゆっくり近付いてくる吐息。
RO「…お…おい。ちょっ…。」
酷いお酒の匂いのする唇が触れようとした直後、フッと視界から消えたA。
ドサッと玲於の腕に落ちると、穏やかに寝息を立てた。
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mamari(プロフ) - りなさん» 以前も読みに来てくれてましたよね。ありがとうございます！ (2018年10月25日 18時) (
レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - やっと付き合えた！って思ったのに...。どんな風になっていくのか気になってしょうがないです（笑） (2018年10月25日 2時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年10月13日 19時
