明日の予定 ページ30
「これ…。」
RO「貰いもん…。」
「遊園地…行ってくれるの…？」
RO「ま…まぁ…。観覧車くらいなら…。」
「え…観覧車って…。」
プイッと背ける顔。
照れくさそうに頬を赤らめてるのに強がる。
RO「きっ…嫌いなんだよ！遊園地！ガキっちーだろうが！」
「そう…かな…？」
RO「そうだろ！ジェットコースター乗ってワー！とかさ。高校生にもなってしねーって！」
不自然なほど声を高くした。
RO「でもま…約束…したしな…。」
チラッとAを見て、またすぐ外した視線。
RO「観覧車乗るくらいなら…大人のデートって…感じ…？」
自分で言って感じる違和感。
キョトンとした顔で玲於を見つめているA。
RO「んで！？いつ都合つく？」
「あ、いつでも。」
RO「いつでもってお前…。そんな曖昧じゃ決めにくいだろ…？」
「じゃあ、明日。」
RO「明日！？」
「うん。明日。」
RO「急過ぎんだろ…。」
「明日がいい。明日じゃなきゃダメ。」
キッパリ言い切ってチケットを玲於の手に戻すとキュッと握った。
「玲於が持ってて。」
RO「えっ。」
「忘れないように。」
RO「明日の約束…どーやって忘れんだよ…。」
ボヤく玲於を見てクスッと笑った。
「玲於。」
RO「…あ？」
「ありがと。」
見つめられたら見つめ返してしまう。
「凄い楽しみ。」
RO「そ…そんなに喜ぶことでも…。」
「ホントに嬉しい。」
RO「そ…そうか…？」
「うん。」
RO「ま、まぁ…んじゃ…良かった。」
「うん。」
ゆっくり離れていく小さな手の感触。
RO「じゃ、明日迎えにくっから。」
「分かった。」
RO「遠足前の子供みたいなことすんなよ？」
「え？」
RO「寝れなかったから寝ちゃいましたなんてデート中にやったら帰るかんな。」
「そんなことしないよ。」
クスクス笑う。
RO「じゃーな。」
「気をつけてね。」
手を振ってAに向ける背中。
見えなくなるとパタンと閉める扉に寄りかかる。
残っている玲於の手のぬくもり。
胸でギュッと握り合わせた。
このまま…
離れてしまったら…
きっといつか…
玲於は忘れてしまう…
記憶の中に無い女のことなんて…
これが最後になるかもしれない…
だから…
もう一度…
ちゃんと伝えたい…
玲於が…
好きだって…
熱いものがこみ上げてしまいそうで、Aはきつく目を閉じた。
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しをちゃ(プロフ) - 久々読み返させていただいてただただ泣きました！ほんと素敵なお話でした！ (2019年6月25日 12時) (
レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
片寄みゆな(プロフ) - あぁ感動泣きすぎてやばいです、、、笑 (2018年9月9日 2時) (レス) id: c5f011830b (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - まぁさん» ありがとうございました。geneのワイワイした感じって彼らの代名詞みたいなものですよね。なので欠かせなかったです。個々の印象とも遠からずで書けたのではと勝手に思っています。次回作ももう構想があるので、近いうちに形にしていけたらまた是非読みに来て下さい (2018年7月3日 23時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - りなさん» 最後までお読みいただきありがとうございました。楽しんでいただけたのなら嬉しいです。 (2018年7月3日 23時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - 完結おめでとうございます！私も玲於君が大好きなので、更新を楽しみに読ませていただいてました。GENEの仲良しな感じもリアルとだぶってとっても面白かったです。また是非新しいお話もお待ちしてます！ (2018年7月3日 10時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年6月12日 18時
