本能 ページ14
「とにかく…中に入って…。」
RO「でも…。」
「玄関先で立ち話も目立つから…。」
そう促されて広い玄関に招き入れられた。
RO「お邪魔…します…。」
出されたスリッパにつま先を引っ掛けてリビングまで。
「なにか飲む…？歩いてきたなら喉乾いてるでしょ…？」
RO「あ…じゃあ、お茶一杯くれる…？」
「うん…。」
キッチンでコップに注がれるお茶。
その時。
ピンポーン…
鳴り響くインターホン。
「…誰だろ。」
コップを手に玲於に近づくと差し出した。
「はい。」
RO「ありがと…。」
受け取れば再び急かすインターホン。
ピンポーン…
「ちょっと待ってて…。」
RO「うん…。」
パタパタとスリッパを引きずって急ぐ玄関。
「今開けます…。」
カチャリ…と小さな音を立てて開けば、明るい笑顔がひょこっと現れた。
HT「A。おっはよー！」
「隼くん。」
弾けんばかりの笑顔は制服姿。
HT「学校行く前に顔見ようと思って来ちゃった。」
少し照れた顔でクスッと笑う。
それでも、釣られないA。
HT「どうかしたの…？」
「えっ…。」
HT「元気ないから…。」
「あ…。それが…。」
リビングへ投げる視線。
首を傾げる隼を招き入れてリビングまで連れてくる。
今の今までニコニコしてた顔が曇った。
HT「…玲於。」
大きなソファに座っていた玲於。
RO「あっ、隼。」
HT「なんでここにいるの…？」
RO「あ…ちょっとな…。」
少しだけ気まずそうにそらした視線。
「歩いて来たって言うの…。」
HT「えっ！？」
「病院に連絡するって言ったんだけど…。」
小さなため息。
「私、タクシー呼んで送るから。着替えてくる。」
そう言って二階へ上がって行った。
二人だけになったらリビング。
隼は玲於に近づいていく。
HT「思い出したの…？」
RO「いや…。」
首を横に振った。
HT「思い出してないのに…よくAの家が分かったね…。」
RO「えっ…。」
ハッとした顔。
そう言えば…
俺…
なんでここが彼女の家だって…
分かったんだ…？
戸惑ってるのが分かる玲於を見つめる隼。
覚えてるんだ…
本能的に…
Aを…
パタパタと階段を降りてくるA。
「タクシー呼んだから。病院まで送るわ。」
RO「え、あ、いいって。」
「ダメ。途中で倒れたら困るから。」
Aは怖い顔で腰に当てた。
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しをちゃ(プロフ) - 久々読み返させていただいてただただ泣きました！ほんと素敵なお話でした！ (2019年6月25日 12時) (
レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
片寄みゆな(プロフ) - あぁ感動泣きすぎてやばいです、、、笑 (2018年9月9日 2時) (レス) id: c5f011830b (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - まぁさん» ありがとうございました。geneのワイワイした感じって彼らの代名詞みたいなものですよね。なので欠かせなかったです。個々の印象とも遠からずで書けたのではと勝手に思っています。次回作ももう構想があるので、近いうちに形にしていけたらまた是非読みに来て下さい (2018年7月3日 23時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - りなさん» 最後までお読みいただきありがとうございました。楽しんでいただけたのなら嬉しいです。 (2018年7月3日 23時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - 完結おめでとうございます！私も玲於君が大好きなので、更新を楽しみに読ませていただいてました。GENEの仲良しな感じもリアルとだぶってとっても面白かったです。また是非新しいお話もお待ちしてます！ (2018年7月3日 10時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年6月12日 18時
