遊び ページ50
昼休みのチャイム。
RO「隼、飯ー。」
HT「ホントにおごるの…？」
RO「あれ、ありがとうって思ってんだろ？」
HT「今度にしてよー…。お願いっ！」
顔の前で手を合わせる隼。
RO「ダメー。俺も金ねーから。」
HT「鬼だ…。」
やりとりをしながらふと、視線を投げた先のA。
カバンの中から引っ張り出した携帯を耳に運ぶ姿。
KZ「A？」
「壱ちゃん。」
KZ「今、話せる？」
「うん。ちょうどお昼休みに入ったとこ。」
KZ「良かった。」
「どうしたの？まだ病院？」
KZ「いや、今さっき、家に戻ってきたんだ。その報告をしたかった。」
「そっか。お帰り。」
KZ「ただいま。」
少しの間の後。
KZ「ちょっと、頼みがあるんだけど。」
「頼み？」
KZ「玲於と…話したいんだ。連絡先、教えてくれないかな。」
そう言われて、Aがチラッと玲於の席を見ると、目が合った。
「代わるね。」
KZ「停学解けたのか？」
「うん。今日から登校してきてるの。待ってて。」
Aは携帯を握りしめて玲於の元へ。
自分の携帯を差し出した。
怪訝な顔が見上げる。
RO「あ…？」
「壱ちゃん。話したいって。」
RO「俺…？」
小さく頷いた。
指先が触れないように携帯を掴むと耳に運んだ。
RO「俺はお前に用事なんかねーよ。」
開口一番。
KZ「ごめんな…玲於。」
RO「…え。」
KZ「俺のせいで、お前達の立場をわるくしただろ？」
RO「んなことねーよ…。」
目覚めて良かった…
退院出来て良かった…
そう言いたいのに、奥歯で咬み殺す。
RO「そんな事言いたかったのか？」
軽く一蹴してやろうと思ったのに、やけに真面目な声が返ってくる。
KZ「…いや。」
RO「…じゃあなんだよ。」
KZ「……Aのこと…さ。」
玲於の前で穏やかな視線と共に立っていたA。
チラッと持ち上げた顔をすぐに逸らした。
KZ「どう…するつもりなのか…聞きたくて…。」
言いにくそうな声色。
RO「どーもしねーよ。」
俺は…
嘘つきだ…
RO「俺さ、そう言うの固定しねーの。」
でもそれでいい…
RO「あー言うのは遊びってことで。」
KZ「…遊びって…。」
俺には…
勿体なさすぎる女だよ…
RO「話がそんだけなら切るぞ。」
KZ「あっ、玲於！？」
一方的に切った通話。
「壱ちゃん、なんて？」
RO「なんも。」
携帯をAに押し付けると、玲於は目を合わせもせず教室を出て行った。
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片寄みゆな(プロフ) - 青色が裕太くんで、水色がりゅうとくんじゃないんですか？ (2018年9月8日 20時) (
レス) id: c5f011830b (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - ゆららさん» ありがとうございます。平日は仕事なので少なめですが休日は多めにと心がけてますので最後までお付き合いくださいませ。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - ほんとに面白いです！！！更新待ってます！！ (2018年5月7日 1時) (レス) id: 2a1bcd5b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年5月5日 10時
